花見酒

 花見の席での伝統的な楽しみといえば、升や盃で呑む日本酒だ。


「風流だなあ」


 けれど、大人は呑めるが、子供は呑めない。

 では、子供は花見を楽しめないのだろうか。

 そんなことはない。

 甘酒なら、子供でも飲むことができる。

 ほんのり甘く温かい甘酒は、飲むと幸せな気持ちにさせてくれる。

 花見にはもってこいだ。

 ただし、飲み過ぎには注意して欲しい。

 日本酒と同じ米麴で作る甘酒には、1%未満とはいえ、わずかながらにアルコールが含まれている。

 飲み過ぎて気分が悪くなってしまっては、もったいない。

 花見の楽しみは酒だけではないのだ。

 

「わあ、おいしそう」

 

 三色の花見団子、

 桜の葉で包まれた桜餅、

 甘い味付けのいなり寿司、

 華やかな見た目ののり巻き、

 などなど。

 

 花見には、たくさんのご馳走がある。

 花より団子という言葉があるが、それもまた花見の楽しみ方のひとつだ。

 桜の花びらが舞い散る中で、酒を呑みながら旨いものを食べるのも、風情がある。

 しかし、気を付けて欲しい。

 

 はしゃぎすぎの騒音。

 BBQでの煙や匂い。

 残される大量のゴミ。

 

 そんな花見は粋ではない。

 周囲に迷惑をかけるなんて野暮なことはせずに、さっと楽しみ、さっと立ち去る。

 立つ鳥跡を濁さず、楽しんで欲しい。

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