Merry Christmas~聖夜に想いを込めて~

◇12月17日の相川さん。

　12月17日、火曜日。

　私はちょっとだけ早めに学校に来て、青山くんを待った。今日は大丈夫かな。元気になったのかな。そう思いながら待っていると、いつものように青山くんが登校してきた。

「おはよー」

「あ、青山くん。もう平気なの？」

「うん、大丈夫。なんかゴメンな、みんなで出掛けた後に休んじゃうとか……」

「ううん、元気そうで良かった」

　良かった。私はホッとして、自分の席へと戻った。

　そしたら、舞ちゃんが私のところに来てくれた。なんかニヤニヤしてるけど、気にしない方が良いよね。うん、そうだよね。

「なんか、普通にいい感じじゃない？」

「そ、そんなことないと思うけど……」

「そう？　傍から見れば恋人同士に見えなくもないわよ？」

　そ、そうなのかな。嬉しいけど、なんか恥ずかしいな。

　あれかな。同級生レベルから、友達になったのかな。それなら嬉しいな。青山くんが何を思ってるのか分からないから、ちょっと不安なところもあるけど。

　でも、正直前より仲良くなったんじゃないかなって思ってる。自惚れかもしれないけど、前より自然に話が出来るようになったし。私自身も、今までと少し違う感じ。

　余裕があるとかじゃないと思う。でも、今までと違って青山くんと自然に話が出来るようになった。好きじゃなくなったとじゃなない。それは絶対にない。前より好き。青山くんが好き。

　じゃあ、何なんだろう。この落ち着いた気持ちは。わかんないや。

「何ニヤニヤしてるの？」

「ニ、ニヤニヤなんてしてないもん」

「してたわよ。ま、どうせ青山くんのこと考えてたんでしょうけど」

「……」

　バレバレでした。

　しょうがないじゃない。クリスマスも近いし、色々と考えたくもなるのよ。

　いくら前よりも仲良くなったかなって感じになったとしても、告白して上手くいくかなんて分かんないし。でも前より不安は少し減った気がしなくもない。

　あと少し。あともう少しで、冬休み。

　もうすぐ、クリスマスになるんだ。