第61話 実験と発見と再生

ゴブリンの巣から救った女達の肉体と精神の両方を俺は何とか癒すことが出来たと思う。

その為に女達を抱くことになったのは予定外だったが、ある意味仕方がない事だった。


何故なら、12歳の見た目に育ってしまった俺に女達が求める救いが変わったからだ。

無邪気に乳を吸う幼子の癒しではもうダメなのだ。

僕が抱く事で自分が魅力がある女に戻ったと実感したいのだ。


ゴブリンの子を産んでも男が抱いてくれる。

彼女達が女として生き続けるためにはその事実が必要だったのだ。


そして、俺の救いを待っている女達はまだいる。

悪い事に、彼女たちは今までのやり方では壊された体を治せないのだ。


オーランドから連れてきた奴隷達。

そう、乳房も乳首の失われた女達に対して彼女たち向けの専用ポーションを作らなければならないのだ。


おっぱいを吸わないでポーションを作る方法なんて有るのだろうか?


おっぱいの代わりにどこからならポーションを作る為の魔力を貰えるのだろう?

俺は何度も何度も答えを求めて熟考を重ねる。


そう言えばおっぱいって血から作られてるんだっけ?

だったら血を吸えばいいのか?


いやいや、違うだろう。

俺は吸血鬼じゃないんだ。


そもそも、おっぱいが出なくても魔力を吸ってポーションを作ってるしな。

血にこだわる必要はないか。


でもそうすると俺の力って何なんだろう?


母性、そう母性の持つ原始からの力を得てるのではないだろうか?

だから、子が育つのに必要なおっぱいから力を貰っているのか。


母性ね、そう考えると子宮こそが母性の象徴なんだよな。

子宮、子宮から力を貰う。

それっておへそを舐める、いやいや、違うだろう。


じゃあ......


俺の前世の知識が答えを伝えてくる。

でも、いくらなんでもね??


頭の中で考えが次々と浮かぶ。


おへそ、へその緒、胎児はおへそで母体と繋がって栄養を貰っているんだよね。

なら、おへそもありなんだろうか?


う~ん、困った。

正解が判らない以上、取り合えず色々と試すしかないよね。


結局、一晩中考えて、思いついたことを片っ端から試すしかないとの結論にいたり、実験の相手を探す事にした。

そして1番の候補にお願いを始めているのだ。


「なあ、ミル、実はオーランドで買った女達なんだが変態貴族達のせいで、みなおっぱいを切り取られてるんだ」


「そんな惨いことを」


彼女達が乳房をどう失ったか、それが分かるミルは表情を曇らせる。


「そうなんだ、だから今まで通りのやり方ではポーションを作れないんだ」


「作れない、ああ、確かに無理ですね」


「だから、別のやり方でポーションを作らないといけないんだが、そのやり方が判らない。

正確に言うと、幾つか方法は浮かんだんだがやってみないと上手く行くか判らないんだ。

それで、ミルに検証を手伝ってほしいんだ」


「ミルは神子様の使徒であり、ミルの全ては神子様の物です。

ですから、神子様はミルにお命じになれば良いのです。

神子様から頂いた試練はどんなものであってもミルには喜びとなるのですから」


いや、ミル、そこまで言われると重すぎるんだけど。

でも、最後の検証は確かにそのぐらいの覚悟があるミルが相手じゃないと出来ないか。


「ありがとう、ミル。

それじゃあ、今から付き合ってもらうけど平気かい?」


「問題ありません。神子様からの御用は全てに優先されますので」


ミルが了承してくれたので、俺はミルを連れて実験のために用意しておいた部屋に入る。


「さて、ミル、俺が考えた幾つかの手段でポーション作成を試みたいんだ。

最初はキス、キスでミルから力を貰えてポーションが作れるか試したい」


「え、ええ、神子様とキスをするんですか」


ミルが顔を赤らめている。


「悪いな、人助けだと思って付き合ってくれ」


人助け、人助けですから、そうつぶやきながらミルが身体を強張らせて俺に近づいてくる。


「神子様、よろしくお願いします」


目の前に近づいたミルの口から言葉が漏れる。

そして俺が答えようと口を動かす間もなく俺の口が塞がれる。


ミルの献身で実験は開始できそうだ。

さあ、始めよう。


ミルから力を貰うんだ、ポーションを作るんだ。

そう頭で唱えながら、俺は舌をミルへと忍ばせる。


ミルの口内へ入り込んだ俺の舌でミルの舌を捉える。

ポーションを作るための魔力が舌を通して伝わってくるのを期待してね。


でもなにも起きないな。

何度か試みるがなにも変わらない。

どうやら舌を介しての魔力の受け渡しは出来ないみたいだ。


「ダメだ、ミル、舌を通してではポーションは出来ない様だ」


「はい、そのようです」


「次は、へそからもらえるか試したい」


「おへそですか」


「ああ、母のお腹にいる間、胎児はへそを通して母から栄養を貰っているんだ。

そして、生まれてからはおっぱいを通してもらうんだ」


「だから、おっぱいの代わりにおへそなんですね。

判りました」


ミルが服をずり上げる。

すべすべとした柔らかな肌が現れだし、ミルのお腹が剥き出しになる。

そしてそんなミルお腹の中央にミルの可愛らしいおへそが見えるのだ。

「ミル、いくよ」


俺の舌がミルのおへその奥に触れる。


「うひゃひゃああ」


くすぐったかったようでミルから声が上がるが、俺はその声を無視して舌を動かしてみる。


ポーションを作るんだ、魔力が欲しいんだ。ら

頭の中でなんどもその言葉を念じる。

でも、ダメだ。

何も起きない。


「へそもダメだな、ポーションが出来る兆しも無い」


「おへそ、ダメでしたか」


「ああ、残念だけどダメだな」


さてと、困ったぞ。

本命は残ってるんだ。

でも、本命の子宮から魔力を貰うのはハードルが高すぎるんだ。


そもそも、どう言えば良いんだろう。

そしてなんとか説明の言葉を捻り出すのだ。


「ミル、へそは栄養を受け取る所なんだ、栄養を与える場所では無いんだ。

やっぱり、栄養を与える所からじゃないと魔力も貰えないのかもしれない」


「そうなんですね、それでは次はその栄養を与える所で試しますか」


ミルは栄養を与える場所がどこか分かってるんだろうか。


「それで、神子様、スカートと下穿きを脱げばよろしいのでしょうか」


うっ、分かってたんだ。


「先ずはスカートと脱いでくれるか」


「分かりました」


俺の願いでミルは躊躇なくスカートを脱ぎ捨てる。

俺はミルの子宮に一番近い下腹に手を添える。

この辺でいいんだよね

そう思いながら俺は手のひらでミルの下腹を軽く揺すってみる。


「神子様、少し変な感じです」


少しうわずった感じのミルの声。

ここで良さそうだな。

俺は手の平を通してミルの子宮から魔力を得るつもりで集中する。


そして暫く頑張ったがなにも起きないな。

このやり方もダメみたいだ。


残された手段はひとつ。

子宮から魔力を貰うならこのやり方が一番正しいとは思ったんだ。


でもなあ、本当にやるか。

躊躇する俺。

そんな俺の躊躇にミルは気づいたのだろう。


「神子様、先程も申し上げた通り、神子様から頂く試練はどんな物でもミルの喜びになるのです。

どうぞ、気遣う事なくミルにお命じ下さい」


そう言うミルの目には少しの迷いも無いな。


「分かった、ミル、下穿きを脱いでくれるか。

そしてベッドに横になってくれ」


ミルは残された最後の下着を躊躇なく脱ぐとベッドに横になる。


「そうしたら脚を広げるんだ」


ミルが脚を広げる事で子宮へと続く入り口が露わになる。

だが、今はその入り口は固く閉ざされている。


「ミル、これからお前の子宮へと続く道を割り開くからな」


俺はそう宣言するとミルの股間へと顔を寄せる。

そして舌を固く閉じた入り口に這わせ始める。


ビクッ、ミルの体が少し震える。

俺はそんなミルの怯えに気付かぬフリをして入り口の隙間に舌を割り入れる。


ゆっくりと往復する俺の舌。

何度も往復する中でミルの入り口が少しづつ開き始める。


そして俺の舌はミルの入り口の中に割り入ってゆく。


「あっ、ひゃああ」


声と共にミルの体が強張る。

はじめての感覚に戸惑っている様だ。


でも俺の舌は止まらない。

出来るだけミルの子宮に近づく為にミルの中に深く潜り込んでゆく。


「ふっ、ふっ、ふうう」


これ以上は無理か。

そして俺はこの状態でミルの魔力を求める。

ミルの魔力からミルの望むポーションの作成を何度も念じる。


「ひゃ、ひゃ、ひゃああ」


ミルの肌はミルが声をあげる度に薄っすらと汗が滲んで来る。


「ひゃ、ひゃあ、あ、あ、あああ」


ミルのあげる声が一際大きくなり、俺の舌にミルから魔力が流れ出す。

上手くいったぞ。


乳首から流れ込む魔力と同等、いやより上等な魔力の流れを感じる。


そしてミルの下半身が薄っすらと光出し魔力の譲渡の終わりが近い事を教えてくれる。


「あ、あ、ああ、うわあああああ」


ビクッ、ミルの体が跳ね上がり、俺の舌がミルの中から抜けてしまう。

でも、その時メッセージが俺の頭に響き、ポーション一本分の魔力を無事にミルからもらえたと教えてくれる。


「ミル、ありがとう、成功したよ」


「神子様、上手くいったんですね、おめでとうございます」


息が絶え絶えの状況でもミルは俺を祝福してくれる。

そんなミルが愛おしくて俺はミルを抱きしめる。


「ありがとう、全部ミルのおかげだよ」


ミルの汗ばんだ髪の毛を優しく撫でながらミルに俺はお礼の気持ちを伝えると、ミルは優しく微笑んでくれた。


「これで、あの子達を救えるポーションを作れますね」


そう、これで彼女達を救える目処はたったのだ。


「ああ、救いに行ってくるよ」


その日、俺はミルの協力で見つけた方法で四肢の骨が砕かれ、乳房も切り取られ、その他にも醜い折檻の跡が残るオーランドから連れてきた奴隷達を彼女達の魔力で作ったポーションで健康体に戻すことが出来た。


手足が動き、美しい体を取り戻した女達は最初はその事実を受け止めかねていたが、やがてそれが真実だと気づくと人としての感情を爆発させ泣き崩れた。


涙が枯れるまで泣き続けた後、彼女達はやっと現実を受け入れることができたようだ。

心に傷がどこまで治ったかは計りかねたが、みな一様に俺に感謝してくれた。


時間は掛かるかもしれないが彼女達は立ち直るだろう。

そしてきっと前を向き新たな彼女達の人生を歩き始めてくれるだろう。


なんとなく、俺にはそう感じられるのだった。






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