第7話 伊月の想い(2)

「却下」


「ん~いい案だと思うんだけどなあ」


「りんはクリスマス、俺と過ごしたくないわけ?」


 私は慌てて手を振る。


「そういうことじゃないよ! ただ、また3人で過ごすのも楽しいだろうなって」


「俺はでどっかに行きたいんだけど」


 2人だけって言葉に反応してしまう。


 とても魅力的だけど、でも。


「なあ、りん」


「なあに?」


「お前、どうして瑠香がこんなに俺と話そうとしてるのか、わかって言ってんのか?」


「え?」


 どうしてって。


 瑠香はただ


 また仲良し3人になりたいからで。


「幼馴染だったから。あの頃が楽しかったから、また戻りたいから、とかじゃないの?」


 伊月くんは、はぁと手を額にやる。


「これ、俺が言いたくはなかったけど」


「うん?」


「瑠香はきっと俺のことが好きなんだよ」

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