1-6 格ゲーマーズ・ハイ
格闘ゲーム『バスターレッド』、ありすVS叶恵。
……『野球格ゲー』により、1戦負ければ下着以外の服を脱ぎ、2戦負ければ下着も脱ぎ裸になり、決着。
まさにデスゲーム。
第一戦目。
ありすの飛び道具連射、設置による画面支配は凄まじく、叶恵から1ラウンド奪い、2ラウンドも叶恵の体力を削り切る寸前まで追い詰めたが、叶恵はそれを掻い潜ってありすに迫り1ラウンド奪い返す。
3ラウンド目もありすが飛び道具を撃ちまくりやはり叶恵の体力をあと一撃というところまできたが、叶恵はそんな状況でも焦らず諦めず、ありすの飛び道具をガードしつつ少しずつ近づき、攻撃が届くところまで近づくことに成功し、ワンチャンの怒涛の猛攻でありすを逃さず仕留め一歩上回った形に。
●ありす1-2叶恵○
これだけでも名試合だった。実況や観客達も大盛り上がりだ。
しかし……
「オラオラぁ! まずアタシが一本目を奪ってやったぜ!
ありす、さっさと脱げやぁ!!」
叶恵がありすを煽ってくる。
「はぁー、ありす負けちゃった〜。
それじゃ〜、恥ずかしいけど、約束通り、服を脱いじゃいま〜すっ♡
観客の男の人たち、それに、らいくん♪
ちゃ〜んと見ててねっ……♡」
ありすは椅子の上に立ち上がる。
あぁあぁ……ついに、ありすが服を脱ぎ始めてしまう。
まずは、スカートを外し、脚から外し、床に投げ捨ててしまう。
パサッ。
ピンク色のパンツが露わになってしまう。
次はリブ生地のセーターを、下から上へ、ゆっくりと脱いでしまう。
ぷるんっ! ふぁさっ。
大きな乳房が揺れながら露わになり、セーターも床に投げ捨ててしまう。
パンツとお揃いの、ピンク色のブラジャー。
それに包まれた、とても大きくて、たゆんたゆんに揺れる乳房。
周りの男達が、対戦中までとは打って変わって、ただ黙る。
その後、まるで先程俺が部屋でありすや叶恵のコスプレ撮影した時のように、一心不乱に、スマホのカメラでありすを撮影する。
パシャパシャパシャパシャパシャ……
ありすの、肩、胸、お腹、お尻、股、ふともも、脚。
下着姿ではあるが、むちっとした極上の女体を、公衆の前に、下手するとネット上に晒されてしまった。
「えへへぇ……♪ そんなに見たりぃ、撮ったりしたらぁ、恥ずかしいよぉ〜♡
でも、みんな、ありすの身体、そんなに好きぃ?
それなら嬉しいなぁ♡
縛られてるらいくんも、しっかり見ててねっ☆」
ありすは俺を含めた男達から視線を向けられ、撮影されているのに、何故か寧ろ嬉しそうな言葉を発し、腕を上げて大きく伸びをしながらポーズを決めてしまう。
くそっ……
ありすの下着姿が、俺以外の男達にも晒されてしまって、みっともなくて、悔しくて、惨めで。
しかし……何故だ?
俺は、息遣いが荒くなって、胸が熱くなって、アソコがビクビク反応し出して。
まさか、俺まで、ドキドキして興奮している……?
いや、そんなわけない! こんな最悪な状況で、ありすが他の男にも、一人ならともかくこんな大勢の前でこんなことしているのを見て嬉しいわけねーだろ!!
俺はそこまで捻じ曲がった性癖を持つ変態なんかじゃないっ!断じて、断じてっ……!!
「……おい、ありす!
いい加減二戦目を始めるぞっ!!
男達に下着姿の身体を見られて嬉しいからって調子に乗ってんじゃねーっ!!!
このクソデブブスオタサーの姫っ!!!」
叶恵が、何故か不機嫌になって、ありすに怒鳴る。
お前がこの勝負提案したんだろうが……お前が勝ったんだから喜ぶんじゃねーのか。
「は〜い♪ ありすが美味しいところ持っていっちゃって、かなちゃん嫉妬しちゃっててかわい〜☆
大丈夫、この二戦目で次はかなちゃんに美味しい思いさせてあげるからっ☆」
ありすは叶恵を挑発しながら、椅子に座り直す。
ありすの下着を履いた大きなお尻が椅子に乗っかる。
あの椅子、この対戦が終わったら男達の間で争奪戦になりそうだ……
二人はまた筐体に向かい合う。
第二戦目。
ありすは先程とは動きを変え、自分から先に飛び道具による攻撃をしなくなった。
叶恵の方から飛び道具を放つ、あるいはダッシュで近づこうとするタイミングで、それを読み切り狙い澄ましたようにレーザー攻撃を撃ち、叶恵を近づけさせない。その流れで1ラウンド目を奪う。
2ラウンド目、叶恵はダッシュとガードを繰り返し、徐々に距離を詰めて、ありすを捕まえて一気に倒しきりラウンドを取り返す。
3ラウンド目、ありすは叶恵が近づきつつガードをすることを読み、ありす側もダッシュしてから、叶恵のガードを崩す投げ攻撃を行い叶恵のダウンを奪い、ありすの使うキャラクターとしては意外な、攻める動きで叶恵のペースを乱し、勝利した。
ありすが叶恵の動きを今まで知り尽くしていたからこその勝利である。
○ありす2-1叶恵●
ありすが格上の叶恵を喰った、すごい試合だった。
しかし、ありすが一本取り返した、ということは……
「……ケッ、しゃーねーな!
今度はアタシが、服脱いでやるよっ!
ありすとは違って、速攻でなっ!!」
叶恵は何故か嬉しそうな声で、椅子の上に立つ。
ありすとは違い、早く勢いをつけて、ジャケット、次はタンクトップを脱いでしまう。
ばっ! しゅっ、ぷるんっ、さっ。
脱いだ服を、床ではなく観客に向かって投げつけてしまう。
その服を頂いた男は有り難そうに匂いを嗅いでいる。クソ、マジで死んでくれ。
セクシーな黒いブラジャーに包まれた、ハリのある大きな乳房が露わになる。
今度はジーンズもすぐに脱いで、観客に投げつける。
しゅるっ、ふぁさっ!
黒いパンツを穿いた、股やお尻。
綺麗な美しいおみ足も、露わになった。
叶恵のスレンダーなのにメリハリのある身体が、公衆の目に晒されてしまった。
男達はやはり、黙って見たり、脱いだジーンズの匂いを嗅いだり、スマホのカメラでパシャパシャ撮りまくったりしている。
「どうだ〜オメーら♪ アタシが脱ぐのを見たくて、寧ろありすに勝って欲しかったんだろ〜?
アタシの身体、ありすのなんかより美しくて綺麗だろ〜♪ もっと見やがれ、撮りやがれっ♡
頼人も、アタシが他の男の前で脱ぐところ見て、悔しいか〜? それとも、興奮するかっ……♡」
なっ……!?!?
ち、違う、俺は興奮なんかしていないっ!
そんな性癖の変態なんかじゃないっ!!
し、しかし……ますます俺は息がハァ、ハァ、と荒くなって、顔も胸も熱くなり、アソコは完全にビクビク盛り上がっている。
くそっ……自分自身が情けなく感じる。
俺、こんなヤバい性癖の変態だったのか……っ。
「さぁーありす! いよいよラストバトルといこうじゃねーか!!
次負けた奴は、この大勢の男達の前で、素っ裸を晒すっ!!!」
「えへへ♪ ありすとかなちゃん、どっちが恥を晒して、二度と世間に顔向けできなくなるか……勝負だよっ☆」
二人は下着姿で、気合いを入れて掛け合う。
椅子に座り、筐体に向かい合う。
ありすもそうだが、叶恵のお尻が椅子に乗るのを、スケベな目で見る男達がいた。
そして、運命の第三戦目。
拮抗した勝負。ありすの画面制圧も、叶恵の高速接近も活かされた、お互いに一歩も引かない闘い。
叶恵が1ラウンドを取り、ありすが2ラウンドを取り返し、3ラウンド目。
そこで、このタイミングで、それは起こった。
お互いの体力がほぼ0に近くなり、一撃当てれば終わりという状況、ジリジリした付かず離れず、いつ攻撃を振るかという場面。
見ている俺達もただ黙って見守る。
そして、叶恵がダッシュ攻撃を放った。
しかし、その後すぐ、ありすが発生が早い攻撃で反撃を試みた。
お互いの攻撃がカウンターヒット、その結果。
二人のキャラクターの体力が同時に0になり、KO。
そこで、試合終了。即ち、引き分けとなった。
●ありす2-2叶恵●
ありすと叶恵も、流石に唖然とする。
観客達の間にも、どよめきが起こる。
そして……
パチパチパチパチパチ!!!
観客の男達が、盛大な拍手を、ありすと叶恵に送った。
ありすと叶恵、席を立ち、お互いに面と向かって。
ガシッ! 堅く強い握手を交わした。
「ありす、やるじゃねーか! また真の決着は、次にとっといてやるよ!」
「かなちゃんとの闘い、とーっても楽しかったよっ♪ またやろーねっ♪」
俺はこの二人を見て、とても安心した。
下着姿であること以外は、今の二人はとても輝いている。
そして、引き分けだから、これ以上脱ぐことはしないだろう。
そう、思っていた。
叶恵とありすは、俺達に向かってこう言い放った。
「お前ら、頼人もよ……引き分けになったからって、残念がることはないぜ?」
「そーだよっ♪ みんなの期待を裏切るなんて、そんなひどいことしないから、安心してっ♪」
ん……?何言ってんだこいつら……?
「アタシもありすも、下着も脱いで素っ裸になってやるからよっ☆」
「ありすとかなちゃんのすっぽんぽん、みんなで楽しんでね〜っ♡」
うわあああああああああ!!!
もう終わりだあああああ!!!
他の男達は
「「「うおおおおおおおおおお!!!!!」」」
「「「YEAHHHHHHHH!!!!!」」」
「フヒィィィィィィィィィ!!!!!」
期待してたと言わんばかりに大喜び。
クソ野郎どもほんまええ加減にせえよ。
男達は手拍子を叩き、またスマホでパシャパシャ撮影しまくる。
ありすはブラジャーのホックを外そうとし、叶恵はパンツの両端に手をかけ、脱ごうとする。
ああ、やめてくれ! これ以上はダメだろ!!
しかし……俺も、何故か不思議な興奮を覚えていて、心臓バクバク、アソコはビクンビクンしていた。
こいつらだけでなく、俺まで興奮してしまうなんて、俺も同罪か……
ありすのブラが外れ、乳房が露わになろうとする。
叶恵のパンツが下され、お尻と、決して見せてはいけない部分が晒されようとする。
もう、ダメだーー
俺は泣きながら、それを見ていた。
そのとき。
ドオオオオオン!!!
「「「ぎゃあああああ!!!」」」
な、なんだ!?
気づけば、囲いを作っていた男達のうち十数人ほどが、宙を舞い、吹き飛ばされていた。
俺と、男達と、ありす、叶恵。
流石に全員が驚愕し、モーゼが海を割ったかのごとく、囲いが開けられた先に目を向ける。
そこには。
「アンタ達……
ありすと叶恵に……
何やってんのよっ!!!」
美しい長い黒髪。ツリ目で意志の強そうな表情。
露出の少ない、長袖のワイシャツとズボンという服装。
だが、それでは隠し切れていない、ありすと叶恵の中間ぐらいの、大きな胸とお尻といった、抜群のスタイルを持つ美少女。
そう、彼女のことは、俺やありすや叶恵が、よく知っている。
「さっちゃんっ!?」
「幸果っ!?」
「んぅーーー!!!」
……幸果! 清町幸果!!!
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