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 彷徨ってレベル5になった。プルスライムを一撃で倒せる様になったわけだが。


 ドロップしたのは、武器修復×1、回復ゼリー×2、限界突破×2、コレクションカード×2。

 そういうわけで、コレクションカードを確認。


 『カードC:モンスターコレクションカード(プルスライム青)』×5

 HP:5

 攻撃力:2

 防御力:0

 素早さ:1

 ドロップ率18% C:武器修復/回復ゼリー/限界突破 B:(パ)視野拡大


 とうとうパッシブ発見! すでにあるやつだけど。


 って、草原に出た。うーん。広々としているけどモンスターの姿が見えないんだよね。

 モンスターも突然目の前に現れる感じだけど、湧いている感じでもない。そこでふと思った。このパッシブが関係しているのではと。


 そもそもこのパッシブは、最初から一個貰える事になっていたのではないだろうか?

 たしか視野拡大は、敵などの発見の視野だったはず。これでモンスターやプレイヤーが見える様になるのでは?

 つまりは、この広い草原にはプレイヤーもモンスターもひしめき合っていて、クエスト屋ももしかしたら近くにいるかもしれない。


 確かめなくては!!

 敵に出くわしても襲って来ないのだからプレイヤーを探してみよう!


 そう言う訳で、私は草原を走ってみる事にした。


 って、走り出して直ぐに目の前にプレイヤーが!!


 「っぶ。すみません」


 止まれなくてぶつかっちゃった。


 「おわぁ。体当たりって……」


 おぉ。見るからに昨日からやっていそうな人だ。なのにここで狩ってるの?

 胸当てみたいのをして、剣も立派。見た目の話だけどね。


 「もしかして初めたばかり?」


 「はい。あ、そうだ! クエスト屋がどこにいるか教えてもらってもいいですか?」


 「いいけど……パーティー組む?」


 「え?」


 「あ、ごめん。いきなりだと驚くか。気づいているかどうかわからないけど、視野拡大というパッシブを上げて行かないと、視野が広がらなくて離れると見えなくなるからさ。パーティーを組めば視野が関係なく見える」


 「そうなんだ!! ではお願いします。あ、私、アイナっていいます」


 「俺は、バム」


 やっぱり視野拡大が関係していた。


 ――『バム』からパーティーの招待が来ています。組みますか?

 はい/いいえ


 慎重に。はいっと。


 ――『バム』のパーティーに入りました。


 「宜しく。パーティーを組むとレベルと攻撃力とHPがわかるから」


 「はい。宜しくお願いします」


 助かったぁ。親切な人でよかったよ。


 ネーム:バム

 LV:27

 HP:72/72

 攻撃力:19


 ネーム:アイナ

 LV:5

 HP:7/18

 攻撃力:5


 わぁ。27LVだ。昨日から上げているなら凄い。20LVからは100以上倒さないとレベル上がらないからね。レベル上げだけならここでもいいかもしれないけど。


 「えーと。パーティーの場合、誰が倒してもカウントされるけど、一度も攻撃していないモンスターからは、ドロップしないので気を付けてね。クエスト屋はこっち」


 なるほど。経験値みたいのはカウントされるって事ね。でもドロップしないのなら弱い所でパーティーを組むのは、うまみはないね。


 「もうちょっと行ったら見えると思う」


 「バムさんは見えているの?」


 「ある程度近づけばね。どこら辺って覚えているから。あとワープのパッシブをクエストの報酬として貰えるんだ。それでクエスト屋にワープする事が出来るようになるから必ずするといいよ」


 「ありがとう」


 なるほど。そういうのがあるのね。

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