伊勢海老転生～自分で自分を調理して戦え！！～

プロローグ

丁度太陽が頂点に達しようとしている昼頃、

腹を抱えて壮絶なる痛みで転がり回る男がいた。

誰あろう。主人公（ヤツ）である。

男の名前は 海老ヶ瀬（えびがせ） 海斗（かいと）。

22歳独身。童貞とまぁどこにでもいる普通のヘタレである。

顔はそこそこ、性格は難あり。

中古品として売るならジャンク品扱い。

そんな主人公の紹介はさて置き、

彼は今、昼飯を食べた時に偶然体に

に入ってしまった白い蛇（アニサキス）とリアルボス戦中の様だ。

「ふんごお！ふごふごふんごおおおおっ！！」

……豚になり損ねたような鈍い断末魔が鳴り響く。

為す術もなくただゴリゴリと腸とSAN値を削られていく。

助けを呼ぼうにも痛みのせいで呼べず。

ただ誰かが来るのを信じて、

痛みとの耐久戦をするしかないのか。

そう思ったのも束の間。壮絶なる痛みが彼を襲った！！

なんとあろうことか、奴（アニサキス）が睾丸にかぶりついたのだ！！

「ッンア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ギャアアｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！！？」

……なんだその叫びは。生々しい裏返ったカエルの様な声が部屋全体に響く。

その不協和音を最期に、彼の人生は幕を閉じた。

……はずだった？

To be a continued……