応援コメント

第5話」への応援コメント

  •  はじめまして。
     自主企画でお見かけし、タイトルが気になったので読ませていただきました。
     僕も予備校に通っていましたが、大学受験で求められる回答を用意する能力を身に着けさせるためだけの機関という感じで、学びの楽しさや遊び心といったものとは無縁でした(たまに先生方がジョークを言うと受講生たちが反応に困るような状況でした)。その点、本作の予備校は、予備校というより高校寄りというか、何となくのんびりしている感じがしていますね。現実にあったらたぶん僕は入りませんが、フィクションとしては面白いと感じます。
     あらすじを見る感じでも、今すぐにどうこうというよりは、これから色々始まっていきそうな作品なので、個性的な人物たちがどのように物語を展開していくのか、楽しみです。

     以下では、本作の気になる点について、(自分の作品のことは棚上げして)触れさせていただきたいと思います。
     形式的なところからいくと、第5話まで読んだ感じだと、この物語の主人公が誰になるのか(愛知なのか、るらなのか、あるいは美涼ら講師陣なのか)分かりにくいのが気になりました。授業風景を描くのであればおそらく今後は受講生が語り手になっていくのだと思いますが、僕個人としては、エピソードによって視点を変えるにしても、エピソードごとの視点は固定していただいた方が読みやすくなるように思います(個人の感想です)。
     それと、わざとだとは思いますが、学の登場の仕方が唐突だと思いました。一読したときは何が起こっているのか分かりませんでした。ここまで愛知の視点で描かれていたので、学のことは事前あるいは登場の直後に解説を入れてくれた方が良いのではないかと思います。

     内容について言うと、個性的な講師陣は自然発生的に集まったのか、それとも愛知あるいは秘書が意図的に集めたのか、ちょっと分かりづらいように感じました。後のエピソードで明らかになるのかもしれませんが、個性的な講師陣が集まった要因や、それに至るプロセスについては、何かしらの言及があった方が分かりやすくはなると思います。僕も予備校の経営に詳しい訳ではありませんが、通っていた予備校を参考にして考えると、講師を集める方法には、他の予備校の講師に声をかけて仕事を掛け持ちしてもらうという方法や、経営陣の方で教材やマニュアルをある程度用意し、講師は大学生のアルバイトで済ませるという方法があるようです。ですが、愛知はそのどちらも選んでいません。この時点で、愛知には既存の予備校とは違う予備校を作ろうという意図があるように思えます。その一方で、愛知は講師陣の変わった授業に不意を突かれています。そのことから考えると、愛知に個性的な面々を集めたというあまり自覚はなさそうです。すべては謎の秘書が仕組んだことなのでしょうか……。

     さて、以下は細かいところですが、気になるタチなので、誤字やちょっとした表現について触れさせてください。失礼かとは思いましたが、文字数を抑えるため、修正案を→「 」で提示させていただきます。中には修正する必要があるのか微妙なものもありますし、僕が勉強不足なだけでそういう表現をするのかなとも思った箇所もありますが、問題がなければそれはそれで構わないだろうということで、一応触れさせていただくことにしました。

    第1話
    ・「電車はある地点に着く度に速度を下げて駅に止まる」。ここで言う「ある地点」がよく分からないのですが、駅のことであるならば、「電車は駅に近づく度に速度を下げて止まる」あるいは「電車は決められた区間を走ると、速度を下げて駅に止まる」などの表現で良いと思います。
    ・「そこに通う高校生達はより良い大学に進学、企業に就職するために熾烈な争いが行われている」→「熾烈な争いを繰り広げている」。「高校生達は」が主語なので、「熾烈な争いが」と書いてしまうと主語が2つになってしまいます。また、「争いを行う(争いが行われる)」というのは耳慣れない表現だったので、より耳馴染みのある表現として、「争いを繰り広げる」を提示させていただきました。
    ・「志望校に滑ったが、それでも諦められない意志により一浪して来年の合格を目指す」→「それでも諦めないという意志により」あるいは「それでも諦めたくない一心で」。
    ・「もちろん、一浪だけではなく何度も浪人生の人もやってくる」→「何度も浪人した人も」あるいは「何年も浪人生をしている人も」。
    ・「一律して真面目な表情を浮かべている」→「一律に真面目な」(みんな揃って真面目な)あるいは「一見して真面目な」(パッと見た感じでは真面目な)。
    ・現の台詞「我が名は『現』と言う者だ。よく我の明天物語の濫觴に参加してくれた」→「我が名は『現』。」あるいは「我は『現』という者だ。」また、「我が明天物語の」。台詞なので多少の乱れはあっても良いのですが、現代文の講師候補の台詞なので、少し神経質に見させていただくことにしました。
     微妙な気もしましたが、主語と述語の対応関係から言って、「名前=~という者(人間)」では不適切なはずなので、「我が名は」が主語なら述語は名前部分のみ、述語を「~という者だ」とするなら主語は「我は」だけで良いと考えました。
     また、「我の」はライトノベルではよくあるのかもしれませんが、古典的な表現としては「我が」の方がよく見かける気がしたので、修正案を提示させていただきました。

    第2話
    ・「言葉の奥底に眠る上級日本語の羅列は、耳慣れしていないせいか、放たれる言葉の一つ一つを丁寧に咀嚼しなければ意味を読み取ることができない」→「耳慣れないせいか」。「耳慣れする」という言い方はおそらくしないと思います。
    ・「受講生がこの授業に嫌気をさしたら、一浪してもここに通うことにしないだろう」→「嫌気が差したら」。「受験生が」と「嫌気が」で「が」がダブるのが気持ち悪いという意図かもしれませんが、とりあえず、手元の辞書を見た限りでは「嫌気が差す」という言い方はしても「嫌気をさす」とは言わないようなので、触れさせていただくことにしました。
    ・「アンケートが配られ、それを埋めた高校生から休憩時間及び帰宅することを許される」→「休憩及び帰宅を許される」。「及び」は「また。そして。ならびに」という並立の意味ですが、「休憩時間を許される」とは言わず、「休憩時間に入ることを許される」とすると回りくどくなるので、単に「休憩」としました。
    ・現の台詞「コスプレすると不意に力が湧いてくるんです」→「不思議と力が」。コスプレをすると力が湧くことは本人も自覚しているので、「不意に(思いがけず)」ではないと思います。
    ・「あと腐りなくその場から離れる」→「後腐れなく」。
    ・「胸を膨らませて階段を登っていった」→「階段を上っていった」。愛知が動作主ということは苦労して登ったのではないはずなので「上る」が適切だと判断しました。詳しくは https://chigai-allguide.com/%E4%B8%8A%E3%82%8B%E3%81%A8%E7%99%BB%E3%82%8B%E3%81%A8%E6%98%87%E3%82%8B/ をご覧ください。
    ・「一人寂しく蛍光灯が着いている」→「蛍光灯が付いている」。最初は「点いている」かと思ったのですが、第3話で「蛍光灯は働きを止めている」とあったので、(天井に)「付着している、接着している」という意味だろうと解釈しました。ただ、蛍光灯が点いていないのであれば、蛍光灯の存在に言及する必要があったのか少し疑問ですし、読者の皆さんはあたかも「蛍光灯が点いている」かのように誤解するのではないかという気がします。
    ・「そう呟くしかできなかった」→「そう呟くことしかできなかった」あるいは「そう呟くしかなかった」。

    第3話
    ・「生徒はいないだけでなく、講師もいない」→「生徒がいないだけでなく」。「は」と「が」の使い分けについて詳しくは https://yousei.arc-academy.net/manbow/index.php/term/detail/1031 の(3)をご覧ください。
    ・「その文字には近くの公園でフィールドワーク型授業をやること、そこへの生き方が書かれていた」→「そこには近くの公園で」。また、「そこへの行き方」。「そこ」が重なるのが気になるようでしたら、最初の部分を「ホワイトボードには近くの公園で」とするのが良いのと思います。
    ・「周りの黄色や赤色と重なって、風情な世界が広がる」→「風情ある世界が」。ついでに言うと、他の読者さんには分かるのかもしれませんが、少なくとも僕には、「周りの黄色や赤色」が何を指すのかピンときませんでした。公園の周りの建物の色ではないでしょうし、予備校で学生を募集するのは春のはずなのでイチョウやモミジの色でもないですよね……。
    ・「英子は日本語を使っている人に注意喚起し、公園から離れてしまわないように監視している」の直後、「そして、この内監視を任された。長ではない学を巻き込んで」という表現がどんな内容を指しているのか少々分かりづらいように感じました。

    第4話
    ・「言ってしまえば、この物語など歩みたくもなかった」→「こんな物語など歩みたくなかった」あるいは「こんな物語を歩みたくなどなかった」。上手く説明できませんが、修正案をご検討していただけると幸いです。
    ・「今年の受験では志望校には行けなかったが、来年の授業では絶対に合格してみせる」→「来年は絶対に」。
    ・「その話を聞く私達は国公立大学を目指す生徒であり、私立大学を目指す生徒はまた別にいるようだ。」→「別にいる。」語り手(るら)は国公立を目指す学生としてこの部屋にいるはずなので、私大を目指す学生が別にいることは事前に知っていなければおかしいと思います。
    ・「呆れ顔を引きつってしまう」→「呆れ顔を引きつらせてしまう」あるいは「呆れて顔を引きつらせてしまう」。
    ・「真っ暗闇の中、布団の温かさが疲弊をとっていく」→「疲れをとっていく」。「疲弊」は「疲れ弱ること」あるいは「費用がかさんで苦しむこと。経済的に困窮すること」を指し、「疲弊する」とは言っても「疲弊をとる(疲弊がとれる)」とは言わないのではないかということで、修正案を提示させていただきました。

    第5話
    ・「制服を着る。そこには、高校生の色合いは消えていた」とあるので、語り手(るら?)は高校の制服を着て予備校に行っているように見えるのですが、普通、予備校にわざわざ制服を着てくる学生はいないと思います。それとも、僕が知らないだけで昔はいたのでしょうか。

     長文失礼しました。
     このコメントは長くなりましたし、誤字や改善点の指摘を含むものなので、ご確認いただいた後は削除していただいて構いません。ただ、無言で削除されると精神的にきますので、お手数ですが、消す前に「確認したぜ」等の一言を頂けると幸いです。

    作者からの返信

    確認したぜ(☆∀☆)キラリン

     アジサイさん、コメントありがとうございます。ありがたく受け止めます。もちろん、削除もしないつもりです。
     ルナは文を書くのがちょっぴり苦手だったからか今も拙い文章で、文章訂正はとても助かります。

    〇実は予備校は通ったこともなく縁もなかったルナの知識はネットぐらいだったので、直の声を聞けて良かったです。そこの着目点は薄かった……。

    〇主人公ですね。美涼をどうにかします。とりあえず、愛知(予備校側)とるら(生徒側)のW主人公です。

    〇学については……後で説明(+ストーリー)付け加えようと思ってたら忘れました。見落としてた。説明付け加えます。

    〇集結のプロセスですね。そう言えば、そうですね。秘書をもっと活躍させなけば。

    〇予備校に制服はおかしい? その指摘はごもっともですけど、るらのイメージが制服で、そのイメージを続けたかったから制服のままにしました(理由はいつか述べるかも?)ルナ的にはやっぱり制服の方が可愛いからw


     ありがたく、コメントを元に訂正します。最後に、ありがとうございました。