お母さんは正義!
TOSHI
第1話 「ごはんならジャーにある」
皆さんこんにちは、うちのお母さんは正義です!皆さんのご家庭ではどうですか――。
こういうと凄く強い女性を想像されそうなんですけれど、私のお母さんは、ちょっと違うかもしれません。
頑固な面もありますが、とってもほんわりしていて、少女のまま強引に年齢を重ねたような人です。
私は、小さい頃は、お母さんの言うことはすべて正しいと信じていたような気がします。けれど成長するにしたがって、「そうではないのかもしれない」と思うようになりました。でも、母にそう言うと、必ず、ふわふわとした、でもわけの分からないパワーでほぼ必ず負かされる感じがします。
私は結構、まめに料理をします。けれどこの前はくたくたになって帰ってきたので、もう、何もしたくありませんでした。
帰宅するなり、
「今日、疲れた――。今日、ごはんあるの?」
と母に訊いたら、なんのためらいもなく、
「ごはんならジャーにあるわよ」
という答えが返ってきたんですね。
「そうじゃなくて!」
「だって、あるんだもの」
私がどうすればいいのかと迷っていると、母は明るく、
「たらこもあるわよぉ――」
と言ってくれました。
また負かされてしまった気もします。でも、ジャーの中を見ると、確かにごはんがありました。たらこも冷蔵庫の中にありました。お母さんは正しかったのです。
お母さんって皆、こんな感じなのでしょうか?
でもあれから私は、疲れた時、
「ごはんならジャーにあるんだ」
と呟くことにしています。
皆さんもよかったら言ってみてください。結構すっきりします。
ちなみに私は食レポライターで、本当はお母さんはとっても料理が上手なんですよ。
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