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・舞台


メトロメイジ


・概要


殺風景な地下鉄の駅と地下鉄と地下通路でできた立体迷路、地下3000mにあり、どこからか来ている電気と空調により快適な環境に保たれている。

線路はそれぞれ色で区分されており、往来線が十二本、環状線が七本、二十四時間休みなく稼働している。

各車両は六両から八両編成で、自動運転、車内にはつり革とシート、各駅と乗り換えが書かれた線路図だけがある。何らかの影響で走行不能になった場合は自動で運航スケジュールを切り替え、追突事故が起きないようにしている。

線路は薄暗いが幅は十分で、横を電車が走っていてもある蹴る程度の隙間がある。上の電線から線路に抜けて電気が流れているため、線路だけに触れても安全。

駅にはベンチも監視カメラもホームドアも駅員質もないが、改札と案内板、デジタル時計はある。

改札の外は地下通路で、階段と廊下、駅と駅との間にはトイレと菓子やジュースの自動販売機が点在している。自動販売機はどの通貨も利用できず、壊すか入り込むかしなければ何も得られない。

なお、同じ線でも駅が同じ高さにあるとは限らず、坂道も頻繁にある。

階段や地下通路からでは場外に出られないが、往来線の内一本が外へと通じていて、それに乗車した場合のみ、出られる。


・名前


『マスター』フジ


・外見


168cm 49kg

ワックスでぼさぼさな黒髪をオールバックにしている。黒目で童顔だがイケメンではない。

ひょろい体、右奥歯に銀歯とお腹に盲腸の手術の跡がある以外は良くも悪くも健康体で普通。

白地に黒のベルトを意味なく何本も巻いたシャツに黒いズボン、手には青い手帳を持ち歩いている。


・経歴


普通の転生者。転生前の生活は真実を述べても悪口にしかならない。

女神のノルマのために転生させられるも、その際に捲し立てられたチートの内容が酷すぎて、それでも何とか形にしたがポイント割り振りに失敗して何にもできない凡人以下となった完全失敗人。

スローライフどころか真っ当な生活もままならず、へぼい万引きで捕まり投獄され、そのまま施設に収容という最悪な状況下から脱却すべく、それと様々な失敗のもみ消しも含め、一大レベルアップイベントとして戦いに放り込まれた。


・性格


自堕落で我儘、他人な自分のために働くのは当然であり、自分が働くとは想像もできない。

幼児じみた欲望に忠実で、課金ガチャやコレクションカード、フィギュアなどは後先考えずに買い求めてきた。当然食べ物の好き嫌いも多い。

ゲームやアニメの知識は豊富、それ以外の一般常識、共用、基礎学力は悲劇的。

下手に転生できてしまったために危機感が薄く、ここで死んでも次の転生があると軽く見ている。

痛いの辛いのは嫌いで、逃げ回る、他人に戦わせるのに一切迷いがない。また自分以外がいかに苦しもうとも困ろうとも関係ないと考えるサイコパスでもある。

乗り物酔いには強いが、退屈が苦手で、ここが安全だとわかっていても退屈に耐えきれずにふらふらと歩き回り、不必要に歌を口ずさんだりと隠れるのが苦手。


・能力


残念な身体能力、駅と駅との間を走るだけで息が上がり、階段は初めから駆け上るつもりはない。

知能も低く、戦闘経験もゼロ。それでもゲームとアニメの知識から応用してなんとかやってる。

サーバント手帳

女神から与えられたチート能力の結晶。

特定のページを開き、ひらがなで浮かび上がった呪文を詠唱することによってサーヴァントと呼ばれる使い魔を召喚できる。サーヴァントは、背丈が10cmほどの白い人形みたいな姿で、会話はできないが、それぞれ知性、性格があり、加えて七種類のクラスによって装備や能力が変わる。

各クラスは一度召喚すると次を召喚するのに十分ほどのクールタイムが必要となるが、それさえ超えれば無限に召喚できる。

サーヴァントは命令に忠実で、いかなる不条理な命令でも戦いでも喜んで参戦する。

サーヴァントはゴムの高まり程度の強度と重さで、人体ならば致命傷となる程度のダメージを受けると消滅する。

マスターが無能なため、細かく命令されるよりも、サーヴァントの自由度の高いざっくりとした命令の方がより能力を活かせる。

本来ならばより複雑な呪文で、一度に召喚できる数を絞ることで強力な使い魔を呼び出せるのだが、下手にばらした結果、各個撃破されている。

はっきり言ってサーヴァント一体で自由に活動してた方が強い。


・戦法


ひたすら逃げる。

常に移動しながら思い出したかのようにサーヴァントをばらまき、その場その場で思い出したゲームやアニメの陣形をとらせている。

敵と出会えば真っ先に逃げ、サーヴァントを捨て駒にし、電車に乗って安堵する。

勝利よりも逃げることを第一に行動しているため、行動パターンは必然的に場外に出られる線から離れない。


強者

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