純白な天使～婚約破棄された美女～

第1話 純白な美女

私事、桐ケ谷菜々子（キリガヤナナコ）は22歳で職業OLでございます。

私自身は本当に絶世の美女で男性からはよく声をかけられて

お付き合いしませんかって言われます。

しかし、私には既にお付き合いと言いますか、婚約している人が

いますのでお断りしているのです。

婚約している人のお名前は菊池拓海（キクチタクミ）と言います。

年齢22歳で職業サラリーマンの人です。

拓海さんはそんなにイケメンでもなければ、何か取り柄があると言えば

特にないのでごく普通な男性です。

それでも私は拓海さんとは婚約しているので大切にしたいです。

私が拓海さんの事を大切にしているのに、拓海さんはなぜか知らないけれど、

婚約を破棄したいって言うのです。

どうして婚約を破棄するのって聞いても黙ったままで本当に嫌な気分です。

私自身は本当に純粋に拓海さんの事が大好きで愛しているのに、それなのに

拓海さんは私の気持ちを踏みにじる事をしようとしている。

こんな美女で純粋な女性を見捨てるなんてどうかしています。

そこで私はもう一度、拓海さんに問い詰めると拓海さんはまた婚約を破棄するって

言われるのでした。

そこまでして婚約を破棄したい理由って何なのかを考えているのですけれど、

ぜんぜん見当たりません。

私ってそんなに魅力のない女性なのでしょうか。

それともダメ過ぎる女だから見捨てられるのでしょうか。

どっちにしても本当に失礼なお話です。

納得出来ない私は再度、拓海さんに婚約を破棄する理由を聞きます。

拓海さんはとうとう婚約を破棄する理由を打ち明けてくれました。

婚約を破棄する理由は私が美女過ぎて純粋だから穢したくないって

言われたのです。

そこまで大切に思われているのに、婚約を破棄するって絶対に

おかしいです。

私は拓海さんに考え直してと言いますと、拓海さんは婚約を破棄するから

無理だと言います。

拓海さんの意思は強いようで私は諦める事にします。

結局、私と拓海さんの恋愛はここで終焉ですけれど、それでも私も拓海さんも

幸せになる権利はあるので必ず幸せになりたいです。

こうして婚約を破棄された私は途方に暮れて何もする事が出来ませんでした。

本当に悲しい人生でつらかったです。

そういう時はビールかお酒、またはワインでも飲んで心の解消を

するのが一番ですよね。