第46話 劣勢

「ナユタ、ハルの治療を頼む!ミリア、ショウ、二人を守ってくれ!」

リックから指示が飛ぶ。


突出していたライツ、それを追っていたリックとその他の4人は分断された形となり、数的に劣勢な中、さらに苦しくなる。


俺はサポートの予定だったが、状況はそれどころでない。

俺はスキル【千本ノック】を発動する。バットから次々と石が放たれ、ゴブリンに命中する。

石を受けたゴブリンは呻き声をあげた後、その場に倒れる。


「凄い…」

ミリアは俺のスキルを見て感嘆の声をあげる。

そして負けじと矢をゴブリンに向けて放つ。


【千本ノック】の効果やゴルの奮闘もあり、俺達4人にゴブリンは近寄れないでいる。


一方でライツとリックは、多数のゴブリンに囲まれて苦しい展開だ。

個々の能力では、二人はゴブリンを上回るが、なにしろ数が多い。


援護に向かいたいが、こちらも全く余裕がない。

このままでは、リックとライツが倒されるのも時間の問題だ。


そんな中、俺の目の前にウィンドウがあらわれる。

「【ユニフォーム 上】新しいスキルを獲得しました。使用しますか?(Y/N)」

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