第三次お風呂問題

「満腹さんだぁ〜♪」


 ん〜、夕ご飯美味しかったぁ〜!やっぱりカレーは美味い!インド人もびっくりなエビスカレーじゃなくて、ハウスアーモンドカレーなのは凄い助かったけど。

 べ、別に辛いのが苦手って訳じゃないんだからね!


「ふふふっ、ちよちーってお腹いっぱいの時なんかすっごい可愛くなるよね〜」


「わかる、凄くわかる。なんというかいつもが三角っ!って感じでこういう時は丸っ!って感じだよな!」


 いやいや、全くどう言った感じか分からんぞ叶奈ちゃん。


「ふふふっ、それじゃあ伝わらないわよ叶奈ちゃん」


「むにゅっ」


「あ、叶奈ちゃんおかーさん。こんばんわー」


「こんばんわー」


「はい、皆こんばんわー」


 夕食後、お風呂に入るべく叶奈ちゃんの部屋でお風呂の用意をしていた俺達の元に、叶奈ちゃんのほっぺを手で挟みながら叶奈ちゃんのお母さんが現れる。


「皆お風呂の用意出来たかしら?」


「あ、はい!」


「大丈夫です!」


「それじゃあ、皆でお風呂へ入りに行きましょうか」


「「「はーい」」」


「ふふふっ♪皆で、ね」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「凄く……大きいです」


「だね……」


「ん?二人共何か言った?」


「「イエナニモー」」


 やっぱりこういうのは遺伝するもんなんだなぁと思っただけでーす。


 俺達をお風呂場へと案内し立ち去って行った彼女のお母様と同じく、ぽよよんと洋服を脱いだ調子に揺れたそのたわわな物をみた俺と綺月ちゃんは無表情でそう言うのだった。


「はぁ……いいなぁ……私もあれくらい……」


「大丈夫、いつか私達も、きっとあれくらい……多分……」


 女の子に生まれたんだから、こう、せっかくだし大きいのを……


 そんな風に俺達二人がやっとほんの少しの膨らみが出来てきた自前の胸部装甲に手を当てて居ると────


「わっ!」


「「わぁぁっ!?」」


 後ろからぽんっと叶奈ちゃんのお母さんに肩を叩かれ、びくぅっと跳ね上がる。


「ふふふっ、二人共そんな気にしなくても大丈夫よ。貴女達はまだ小さいんだから、これから大きくなる内におっきくなって行くわよ」


 そうなのか……いや、確かに母様もそこそこ大きいしまだ俺にも希望はある!


「さっ、それじゃあ皆早くお風呂入りましょ。いつまでもこんな所ではだかんぼじゃ風邪引いちゃうわよ」


「「「はーい」」」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 って返事したけど……!


「ふわぁ……浮いてる……おっきいー……」


 それには同感、このお母さん脱いだ途端戦闘力が二倍、いや三倍は膨らんだ。


「ふふっ、触ってみる?」


「いいの!?」


「えぇ、構わないわよ」


 構わないわよ、じゃねーよ!


「なんでお母さんも一緒なんですかっ!」


「あら、皆で入りましょって言ったじゃない」


 いってたねぇ!確かに言ってたけどねぇ!俺達三人って意味だと思っててまさか叶奈ちゃんのお母様が入ってくるだなんて思ってませんでしたよえぇ!


 内心物凄く突っ込みながら、俺はわしゃわしゃと体や髪を叶奈ちゃんのお母さんに洗われていたのであった。


「にしても、花宮さんの髪の毛凄く綺麗ね。間近で見ると噂通り、本当に濡烏みたいな光を浴びてうっすら青みがかる綺麗な黒色だわ。何かしてるの?」


「きちんと洗ってるだけでーす。そういう叶奈ちゃんのお母さんこそ綺麗じゃないですか。あと凄くでかい」


「あらありがとう、でもやっぱりこんな艶やかな髪、女なら誰でも一度は憧れちゃうわ」


「そうなの?」


「えぇ、お母さんからもらったこの綺麗な髪、大切にしなさいね?」


「うん!」


 こうして少し乱入のあったものの、俺達のお泊まりは楽しく賑やかに過ぎていったのであった。

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