東西魔法選手権編
第43話 結衣告白されるぞ
この大会は
50年前、魔法の存在が重要性が世の中に認知されてから
日本の魔法使いの発展のために開催されている歴史ある選手権だ
この大会には日本で2つしかない
魔法使い養成期間である月城学園と星庭学園の学生の代表が参加できる
現代に置いて魔法は国家の最高戦力
次世代の国の戦力を把握するために国の要人や財閥、外国の王族なども大会の視察に来る
そして、大会で優秀な成績を納めた魔法使いには輝かしい未来が確約されているらしい
「凛くん、隙だらけだよ」
ナタリア先輩の拳が俺に炸裂する
「うぁぁぁ!」
俺は後方に吹き飛ばされる
「ちょっと、凛!」
「大丈夫なの?」
結衣はぶっ飛ばされた俺の方を見ている
「大丈夫だよ、魔力で身体強化してるからね」
「確かに強化してますけど、、、」
「朝からぶっ飛ばしすぎじゃないですか?」
魔力強化のおかげもあって
派手にブッ飛ばされた割には痛くはない
先月の副会長との戦いから
凛くんと結衣、レナは弱すぎるとのことで
6月に入ってから毎朝、ナタリア先輩の自宅で魔法先戦闘の訓練をやることになった
「油断している凛くんが悪い!」
「少しは結衣を見習った方がいいよ」
確かに結衣は先輩との訓練が始まってから
魔力をメキメキと上達させているのがよく分かる
魔力量は平均を少し上回るくらいだけど
魔法発動のタイミングや速度、状況判断など
総合的に戦闘能力が上がっているのがよく分かる
「どうしたの一ノ瀬さん?」
「魔力が弾丸にうまく込められていないよ!」
結衣は一ノ瀬の弾丸を一つずつ正確に水の盾で防いでいく
盾の生成タイミング、銃弾を受け止める魔力調整
完璧に魔法を展開している
俺とナタリア先輩が戦っているすぐそばで
一ノ瀬と結衣も戦闘訓練をやっている
4月は一ノ瀬に全く歯も立たなかった結衣だけど
今は一ノ瀬と実力はほぼ同等
油断している一ノ瀬を倒してしまうほどだ
「はい、じゃ今日はここまでにして朝ごはんにしようか!」
ナタリア先輩の一言で朝の訓練は終わり
最近は恒例になっているナタリア家での朝ごはんになった
「はい!今日も私が手作りしたカレーだよ」
先輩はニコニコしながらカレーをお皿に盛ってくれる
「あの、ここ一週間カレーなんですけど、、、」
俺がナタリア先輩に言おうとすると、、、
「凛!日本男児は細かいこと気にしない!」
結衣に肘で脇腹をつかれる
「そうですよ、鳳くん」
「また、先週みたいに死にたいんですか?」
一ノ瀬もカレーを食べながら俺にささやく
「確かに、俺も死にたくないけどさぁ〜」
先週から訓練が始まって
朝ごはんは先輩が作ってくれたのだが
先輩の出身国の料理であるロシアのボルシチが毎日出てきた
俺が何気なく
「他のメニューが食べたいですね」
と行ったところ
「へぇ〜凛くんは女の子の手作り料理にケチつけるんだ〜」
「乙女心の痛みを知れぇぇ!」
俺はニコニコした先輩にめちゃくちゃ殴られた
魔力で身体強化してなかったら間違いなく死ぬレベルで、、、
笑顔で殴ってくるチートナタリア先輩はトラウマレベルだ
俺に怒りをぶつけた後に
ナタリア先輩は自分の非を少しは認めたらしく
日本人の生活に溶け込んでいるカレーなら大丈夫!とのことで
ここ一週間は朝練の後の朝食はカレーになっている
先輩は魔力関係はチートなのに
魔力以外の能力が正常じゃないんだよな〜
自分の身を守る意味も込めて
カレーを食べていると
不意にナタリア先輩が結衣にカレーを食べながら
「結衣、今日告白されるよ」
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