第37話 副会長の陰謀

「何やってんですか!ナタリア先輩!」


「しょうがないじゃん!あいつら凛くんに刃物を投げてきたんだよ?」

「可愛い後輩にそんなことしたらキレて当然じゃない?」



ナタリア先輩は半ばやけくそなのか

堂々と俺に自分の正当性を示してくる



「確かにそうですけど」

でも、これで東西戦に俺が出場して月城学園を守るって計画が台無しになってしまう

それは、ナタリア先輩の学園を守りたいって想いに反することなんだけどな、、、



「いいんだよ、私にとっては学園も大事だけど可愛い後輩である凛くんを守ることも同じくらいに大切なんだよ!」


彼女はかっこよく笑っていた


「そんなこと言われると協力したくなるじゃないですか」


ナタリア先輩の魅力はこのカッコ良さと強さなんだな


その時、あり得ないことが起こった

相手の反抗勢力の二人が立ち上がったのだ


「えっ?」


そんなはずはないんだ

さっきのナタリア先輩の一撃で魔力も心もへし折っているから

自分で魔法を妄想できないから魔力を生み出せない


だから立てるはずかなかった


それでも、相手の二人は立ち上がった。


「流石のナタリアさんでも驚きを隠せないようですね」

立ち上がった二人組の後ろに生徒会副会長がいた



「なるほど、君が黒幕って訳ですか」


どうやら、この一連の生徒会長を狙った動きは副会長によるものらしい

ナタリア先輩と副会長ってなんか因縁でもあるのか?



「君もしつこいよね〜」

「私に勝てないことは自分自身がわかっているよね?」



「ナタリアさん、、確かに今までの僕の力では勝つことはできなかったと思います」

「でも、今のあなたにだったら僕は勝つことができるんです」


なんか二人で話を進めているせいで俺は全く内容についていけていない


「ナタリア先輩、少し俺に副会長のこと説明してもらってもいいですか?」

「なんでこんな状況になっているのかが理解できないですよ」


「そうだね、凛くんはこの話を聞く権利があるよね」


「私と副会長は入学した頃から同じクラスで、事あるごとに私に突っかかってくるんだよ」


ん?

なんだか昔、漫画で見ていたラブな感じがするんだけど、、、


「魔力戦闘試験でも魔法学試験でも事あるごとに勝負を挑んできてさ」

「なんで、そんなに私と勝負したいのって聞くと、私の目も見ないで理由も教えてくれないんだよ!」

「ねぇ凛くん、ひどくない?」



これは完全に副会長はナタリア先輩に惚れてるじゃん!

そして、このチート生徒会長は副会長の気持ちに一ミリも気づいていない!


「た、、、確かにそれは副会長がひどいかもしれませんね」


「ちなみにナタリア先輩、副会長が勝負を挑んできたのは先輩が前の生徒会長を倒して新しい生徒会長になってからじゃないですか?」


「そうだよ?凛くんよくわかったね!」


やっぱりぃぃぃぃぃ!

前生徒会長に私より弱い人とは付き合えないって言ったからだよ!



「全く、、、なんでこんなことになったのやら」


「完全にあなたのせいですよナタリア先輩!」

なんだか、副会長がかわいそうになってくる

そして、ナタリア先輩みたいなラノベ主人公みたいに鈍感な人っているんだな


「なんで私のせいなの?」

「私ってどっちかというと被害者だと思うんだけど」


「まぁ、ナタリア先輩がラノベ主人公なのは置いといて」

「今は副会長をなんとかすることを考えましょう」



副会長が今ならナタリア先輩を倒せるって言っていた理由も気になるしな






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