第30話 デートの真相

「あっきはばら〜」


「ってアキバじゃないか!」

思わず、ツッコんでしまった



「若い血気盛んな魔法使いが行くのは想像力強化のために秋葉原って決まってるじゃん!」


この国の魔法使いの常識ってどうなってんだ


しかし、俺も中学の頃は完璧な中二病

内心ワクワクしてきていた。

  


そして、俺たちはアニメ専門店を見て回ることにした


「凛くん見て、魔法大学の研究生!」

「このアニメ知ってる?」


「もちろん、知ってますよ!」

この、は俺が中二病全開の中学生の頃に大流行したアニメだ


最強の魔法使い兼研究生の主人公が

相手を無双していく物語だ


「やっぱり、主人公の最強っぷりがいいですよね!」


「何言ってんの?あの妹の可愛いところが最高のアニメじゃない!」


「ナタリアは主人公の強さには興味ないのか?」


「凛くんこそ、妹の可愛さに萌ってこないの?」


オタクならではの意見のぶつかり合いだ


なんか俺すごく高校生らしいことやってる

入学してから史上最強の中二病とか

いきなり決闘させられるし、挙げ句の果てにミサイルを撃ち落とすし



俺が想像していたリア充ライフとはかけ離れていたもんな


大好きな秋葉で隣には年上の可愛い先輩

今、俺は人生を満喫している



「さっ、次いくよ」


ナタリアは俺の手を引っ張りながら半ば強引にデートを進めていく



「ここのカフェに来てみたかったの!」

俺たちはカフェに立ち寄ることになった


「で、俺とデートする本当の理由は何か教えてくれないかな?」


俺は本題に切り込むことにした


「そうだな、、、、」


「凛くんが欲しいからってとこかな」


「えっ、それって、、、」


「それは絶対にダメです!」

俺がナタリアに聞く前に一ノ瀬が叫んでいた。


「一ノ瀬?それに結衣も」

「なんでここに?」



「決まってるでしょ」

「二人は凛くんを尾行してたからだよ」


どうやらナタリアは最初から一ノ瀬と結衣に気付いてたようだ


「私の目的はあなた達三人に学校の代表生として来月に開催される東西魔法選手権マジック・バトルシップに出てもらうことです」


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