第26話 ナタリーは渡さないよ

「え〜!」

周囲の群衆が騒ぎ出した。


「最強の中二病とドイツの国宝(一ノ瀬)の子供!」

確かに日本とドイツのビックカップルだけでも世界的ニュースなのに

子供がいるなんていろいろぶっ飛びすぎてる。




「一ノ瀬、お前ナタリーのママだったのか?」


「違いますよ!」

「そんなわけないじゃないですか!」

「私はまだ、誰とも、、、何言わすんですか!」



一ノ瀬はめちゃくちゃ動揺していた。

俺も何がなんだか分からなくなっていた。

そして、周りの生徒はお祭り騒ぎになっていた


そのとき

「校門前で騒ぐな!」

一人の男子生徒が叫んだ。


「この場は生徒会が預かります」


生徒会はこの月城学園の最強の魔法使いを集めた組織だ。

いわゆるエリートで魔力も強い優等生って感じだね

たしか、生徒会長は女性だったと思ったけど



「そして、鳳くんその女の子をこちらに渡して下さい」


なぜか

副会長はナタリーを渡すように言ってきた



「副会長さん、ナタリーと知り合いなんですか?」



「知り合い、、、まぁそんなところです」



「パパ、ママ、、、ナタリーあの人のところ行きたくない」


ナタリーは泣きそうな目で俺と一ノ瀬に訴えてくる



「あの、、、」

「あなたにナタリーちゃんを渡すわけには行きません!」


俺が口を開く前に

一ノ瀬が副会長に言い放った!


こいつ、めちゃくちゃかっこいいな!



「どうしてもと言うのなら、実力行使となりますよ?」


「私は私の信念に従って行動しています」

「実力行使、、、望むところです!」



「いいや、一ノ瀬」

「ここは俺に任せてくれないか?」

「大切な友達を戦わせるわけにはいかないからな」



「鳳くん、、、ありがとう」


一ノ瀬は顔を赤くして小さな声でお礼を言った

「パパ、、、」



「大丈夫だよナタリー」

俺はナタリーの頭を撫でながら

「どうやら俺は、史上最強らしいから」


少女をかけた俺の戦いが始まった

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