第21話 凛のリア充ライフ
「本当によかったの凛?」
「だってしょうがないだろ」
あれから一週間が経っていた。
結果的に俺はノアのミサイルを破壊して学園、日本を守った。
そして、日本を救った英雄としてみんなの記憶に刻まれてしまった。
「せっかく、史上最強の中二病の汚名返上のチャンスだったのに」
「しょうがないだろ結衣、日本の英雄より史上最強の中二病の方がリア充ライフに近いんだから」
日本の英雄になってしまったら、普通の高校生活を送ることすら無理だからな。
ノアのミサイルの一件で学園トーナメントは中止となった。
学園・日本を防衛したことで俺には学園トーナメント優勝者に与えられる
なんでも願いが叶えられる権利をゲットできたまではよかったんだけど
史上最強の中二病よりもすごい日本最強の中二病(魔法使い)という
最悪な称号になっていた。
叶えられる願いは一つしかなく、
俺はノアのミサイルの記憶を学園生徒から消すことでなくなく日本最強の中二病の称号を消すことにした。
「だって、日本最強の中二病なんて恥ずかしすぎるじゃないかっ!」
なので、俺はまだ史上最強の中二病の称号のままなのである。
「でも、よかったね一ノ瀬さんとの婚約の話もなんとかなって」
「本当だよな、でも一ノ瀬の父親、、、俺の実力を試すために一ノ瀬やノアと戦わせるように仕向けるってどんな父親なんだよ」
一ノ瀬の唐突な決闘やノアが学園に潜入していたことは全て、俺の実力を確かめるために一ノ瀬の父親が仕組んだことだったらしい。
結婚の話も最初から本気ではなかったようだと一ノ瀬本人から聞いた。
ちなみに、ノアのシスコンに関しては父親は関与していないらしい。
一ノ瀬は結婚のことに関しては、なんかがっかりしていたようだけど。
「まぁ、いろいろあったけどこうして結衣と登校できてるんだから本当に記憶は消えてるんだな」
「一定量の魔力を持っている人には効かなかったらしいけどね」
俺の願い、学園生徒の記憶を消すためには願いの範囲としては大きすぎるため、一定の魔力を持つ生徒には記憶の消去ができなかったらしい。
なので、俺の黒歴史ノートで格段に能力が上昇した結衣や一ノ瀬には記憶の消去ができなかったらしい。
「おはよう、鳳くん」
「おはよう、一ノ瀬」
なので、こうして一ノ瀬とも友達のままだったりする。
「鳳くんに聞きたいことがあるんだけど、、、」
「ん、、どうしたの?」
「この前の戦いの時、私のことが大切な人って言ってたよね?」
「それってどんな意味なの?」
一ノ瀬は顔を真っ赤にしながら、俺に聞いてくる。
「ああ、それは大切な人」
「一ノ瀬が大切な友達ってことだよ!」
「だってリア充ライフには友達は絶対必要だからな!」
当たり前だ、俺が目指すのはおくまでも中学校時代に味わえなかったリア充ライフ。
ましてや、一ノ瀬みたいに超絶お嬢様、ドイツ人の美女が俺なんかを好きになる訳ないしな。
「鳳くんの、、、バカー!」
「凛、日本男児として今のはどうかと思うよ!」
なんで、俺は怒られているんだ?
俺は史上最強の中二病で学園の英雄で二人の女の子を守ったのに、、、
「俺のリア充ライフはまだまだ遠いようだ」
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