第10話 俺ってチートキャラだったの?
それから、大会まで俺と結衣と一ノ瀬は特訓を開始していた。
各自の魔力を上げて大会で俺の最強の中二病の記憶を消せる可能性を上げるためだ
そして、最終日の今日は俺の家で学園トーナメントの戦略についての勉強会を開催していた。
「いい〜凛、魔法は想像力によって生まれるの、想像力が明確なほど強くなるの。」
「えっ?じゃ入学式に測定した魔力量ってのは何なの?」
「凛、あんた授業何も聞いてないの?」
結衣と一ノ瀬は呆れたように俺を見ている
「魔力量は基本的に人によって全然違うの」
「そして、魔法の使い方である想像力、効率の良い魔力の調整とかは個人の努力でなんとかできるんだけど、魔力量は才能や遺伝で生まれ持っているものなの」
「そして、鳳くんは魔力量が歴代最高クラスってことだから魔法の規模も威力も桁違いってことなんです。」
一ノ瀬が補足で説明してくれた。
なるほど、だから史上最強の中二病とかいきなり婚約者ができたりトンデモな展開になったって訳か
「でも、そんなにすごいのかな?実感が全くないんだけど」
「鳳くん、ちなみになんですけど魔力量はどれくらいだったんですか?」
「えっ、確か100万って先生は言っていたような気がする」
それを聞いた一ノ瀬は唖然としている
「一ノ瀬さん、、、凛の認識ってこんな感じなんだよ」
「結衣さん、、、確かに私の想像を遥かに超えたおバカさんのようですね」
「ねぇ、なんで二人して俺を傷つけるの?」
「良いですか、鳳くん。」
「普通は魔力量の平均は多くても100くらいなんです!」
「ドイツの最高クラスの魔法使いの私でも魔力量は1万くらいなんですよ」
まじか、、、確かにそんな桁外れの魔力量なら周りが騒ぐことも分かる。
どうやら俺はゲームでいうところのチートキャラみたいな感じなのか
「どうりで、私の攻撃が何一つ効果がないはずです」
「てか、私はそんな怪物と決闘したんですね、、、」
「おい、人を怪物扱いするな!」
「そして、凛は昔から中二病全開だったから魔法の使い方である想像力・妄想力も優れてるんだよね〜」
「やめろ結衣!黒歴史を引っ張り出すんじゃねーよ!」
なるほどぉ〜
俺の馬鹿みたいな魔力量と中二病全開の完璧な妄想力のおかげで
俺は偶然にも史上最強の魔法使いになってしまったのか〜
「なんですか?結衣さんその中二病って?」
一ノ瀬はキョトンと結衣に聞いている。
このドイツの社長令嬢のお嬢様はオタク文化などには疎いらしい。
「それはね〜凛が、、、」
結衣はニヤニヤしながら俺の方を見ている。
「やめろ結衣、それ以上俺を虐めないで〜」
一ノ瀬にまで俺の黒歴史を見られたくない。
「そこで凛、相談があるんだけど?」
「さくっと俺を無視するんじゃねーよ!」
「あのノートってあるよね?」
「えっ?、、、なんのことか良くわかんないな〜」
俺は冷や汗バリバリにかきながらごまかしに入るけど
「凛が中二病全開の時に肌身離さず持っていたあの、、、」
「うわー!、それ以上言うな!」
結衣がさっきから行っているのは中二病全開時代に俺のアイディアを書いていたノートのことであり、俺からしたら超絶黒歴史でしかない。
「そのノートこそが学園トーナメントを優勝する鍵になるのよ!」
「えっ?」
俺は結衣が何を言ってるのか全く理解できなかった。
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