第1008話 36枚目:イベントのお知らせ
メンテナンスによる追加要素で、8月イベントは移動時間と距離に苦しむ長期戦だというのがほぼ確定した訳だが、それならそれで対策できると騎乗適正のある動物の飼育が一気に加速したらしい。
カバーさんやソフィーさん達も、うちの島で育てている動物から、何体か貰っていいかって聞きに来てたしな。もちろんいいとも。というか、実質一緒に育ててるんだから共有財産だし。むしろ増えすぎて収まってないから貰っていってほしい。
一般
「しかし、名前からでは全く分からないものを要求されるとは思いませんでした……」
特に個人タスクのやつ。……いやー、こんなところでいつかルールが丸ごとコピって記録した、人間種族の偉い人達の蔵書が活躍する事になるとは。というか貴重な薬のレシピを倉庫の中に放置しておくなよ。珍しい武器の図鑑とかならともかく。
まぁでも難易度相応の報酬は貰えたし、クランタスクの方では結構いい設備がもらえたり、設備を強化出来たりしたから助かった。主に畑関係。しっかし、肥料も追加してないのに実りに実ったな。
流石にイベントが終われば落ち着きを……見せる筈なのだが、少なくとも今ある分は収穫しないといけないだろう。もうひと踏ん張りか、霊獣と属性精の皆にお留守番のついでに頑張ってもらうしかないか。
「
「大体分かってても、たいていの場合妙なひねりを入れてくるっすもんね……」
『過去の情報は見ましたけれど、妙なところにこだわらないといけない病でも流行っているのではありませんこと?』
イベント期間はまだ残っているが、これ以上のタスク達成は諦めている。流石に100年物のお酒とか言われても困るんだよな。……内部時間を操作できるアイテムボックスを使えば用意できるのかも知れないが、うん。もういいかなって。ネタ切れになったのか想定ラインを越えたのか、報酬が建材ばっかりになってるし。
さて、イベントだ。8月イベント、フリアド3周年(4年目突入)の節目という事で、今までのパターンだと次の大陸への航路が開ける大一番だ。今回も「モンスターの『王』」が2体同時に相手をする事になっている、とはいえ、残機やリソースを削り、逃げ筋を断ち、追い詰める事は出来ている筈だ。
その最後の、逃げないように捕まえる部分は、今月のイベントで神々がどうにかしていた筈だが……まぁ、とりあえずバックストーリーを確認してみよう。
召喚者達の手を借りる事で、神々はどうにか、この世界へ干渉する足掛かりとなり、同時に侵略者達が本拠地にしている亜空間を固定、用意した入り口以外への干渉を断つことに成功した。
しかしその抵抗は激しく、最初に比べればいくらか弱体化したとはいえ、異界の理を振るわれると神々でも拮抗し、辛うじて逃がさないようにする事に手一杯となってしまった。
当初の予定では、もう少し内部まで干渉し、少なくとも道だけは最奥まで通るようになる筈だったが、既に後には引けない。もちろん相手が弱まれば、そこから干渉を強める事も可能だ。神々は希望と共に、召喚者へと託宣を下すのだった――――。
という事らしい。つまり、ある程度攻略を進めないと、最奥であるボス、「モンスターの『王』」と戦う事は出来ないって訳だな。そして道中には何があるか分からないと。
『成程。つまり、少しずつ攻めていく事を強要されるのですわね?』
「マリーの言い方はどうかと思いますが、例によってギミック付きですか。殺意最大値のダンジョンの内部で」
「これ、まだ残ってる要救助者の人とかも出てくるっすよねぇ……」
そういう事なんだよな。……殺意MAXな閉鎖空間での大人数が必要なギミックかぁ……。嫌な予感しかしないんだよなぁ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます