第4章 第6話
ギリギリまで引き付けて…
「上段と中段。下段はいないわ。いいわよっ!。」
さすがSeregrance。分かってらっしゃる。
『end』
武器を切り替えると同時に待機状態だった発火能力で大剣に火を付与。
そのままSeregranceに回り込む様に全力で横薙ぎを繰り出し、右から左に一気に切り払った。
狙いは下段。
うっかり相手の大剣とぶつかり合って攻撃が防がれるような事になりたくない。
狙い通り集団の足元を狙った一撃は、6人を消し飛ばした。
大剣による下段の横薙ぎ。これは一際モーションが長い。
攻撃判定が終わった後も、身体が流されるのだ。
ガードされれば硬直になるのでキャンセルできるのだが、
モーションの長い行動は神速でもキャンセルすることができない。
ただ、両手武器は攻撃や防御として使わないタイミングであれば片手で扱える。
横薙ぎの攻撃判定が消えると同時に左手でSeregranceの腕を掴み、
大剣の重さに流される身体を無理やり引き寄せた。
Seregranceはまだ装備切替のペナルティ中だ。どんなに強く引っ張っても確実に支えてくれる。
硬直の有効利用といったところか。
戦闘中に目の前で装備を替えられると、攻撃したくなるのがダンスプレイヤーの性分。
ましてや全身初心者装備のプレイヤーが、わざわざメニューを使うという餌付きだ。
想像以上にうまくハマってくれた。
身体を立て直し、再度Seregranceの正面のプレイヤーと向かい合う。
動けるようになったSeregranceが即座に、背後から迫るプレイヤーに向かって
大きく横薙ぎを繰り出した。
討ち漏らしたプレイヤーからの攻撃は、俺がフォロー。
そのまま大きく泳ぐSeregranceの身体が立て直せるようになる頃には
目前まで肉薄していたプレイヤー8人が消えていた。
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