奇しき双子

ミミ

しあわせ



─しあわせだった。とてもしあわせだった。わたしたちはいつもいっしょだった。


 誰だって自分がもう一人ほしいと思ったことがあるはずよ。


─きれいなおへや、もうひとりのわたし。

 

 でも、ずっと幸せなところにいることはできないの。どうしてあなたはそれが分からないの。


─あなたのえがおが、わたしを幸せにしてくれたのよ。



 私が私が私である理由がきっとあったはずよ。もっとはやくそれが分かっていれば、こんなことにはならなかったの。夢がいつか覚めるように。永遠はここにはないの。




─だいすきよ。




 嘘ばっかり!あなたが好きなのは、自分自身じゃない!!

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