星の夜

一夜

夜、星を見に外に出ました。

家の前の階段の上から

空を見上げていたら

星たちが私に話しかけてきました

「なぜあなたは生きているの？」

私は答えました。

「さあ、私にもわかりません」

「星さんは、なぜ浮いているのですか？」

星たちは笑いながら答えました

「人間が醜いから、離れているためだよ」

星たちは笑ったまま止まらなくなりました。

私はそのあと家の裏の庭に行きました。

月下美人が綺麗に咲いていました。

私は月下美人に問いました。

「なぜ綺麗に咲くの？」

月下美人は答えました

「人間みたいに醜くならないためよ」

そう言って笑いだしました。

私は耐えきれず家に戻りました。

サイレンの音が鳴り響いています。

ウーウー、ウーウー。

暴走族も走っています。

ブルル、ブルル。

みんな人間を

笑っていました。

人間の息の根は

とても小さく布団の中で響いています。