あとがき

あとがき 魔法少年アサヒ

 KAC20201 四年に一度 第1話 魔法少年アサヒ


 2020年のアニバーサリーキャンペーンが始まり、最初のお題が『四年に一度』。普通に考えると2月29日かオリンピックだなと思いつつ、それじゃあつまらんと頭を捻ったのが〇〇年に1人と言うフレーズです。これが何故か〇〇年に一度と頭の中でごっちゃになっていたんですね。

 とにかくその路線で行こうと、勢いで書いたのがこの作品でした。


 ただ、書いていく内に四年に一度の才能って意味が分からんなあと思い直して、この路線で押し通すのをやめました。で、魔法生物が四年に一度弱体化する設定を追加して、何とかお題を消化する事に成功。折角考えたので四年に一度の才能ネタもそのまま残したのでした。


 書き上がってみると規定の4000文字を遥かにオーバーしてしまい、どうしたもんかな、別に正式に参加していないからこのままでもいいかなとも思ったのですけど、便乗とは言え、折角参加している体なのだからと4000文字以内に抑えたバージョンも制作。読み比べが出来る仕様にしたんです。


 個人的な事を言えば、好き勝手に書いて話がとっちらかったノーカットより編集バージョンの方が好きなのですが、PVはノーカットバージョンの方が多いのですよねぇ。ノーカットって響きのせいでしょうか(汗)。


 とにかく、こうして魔法少年アサヒの物語は始まったのです。アサヒって名前は自然に出てきました。ネーミングにはいつも悩むので、すっと出てくるのは本当に珍しいんです。

 後、去年のキャンペーンでもトリが活躍していたので、今回も流れでトリを出してみました。やっぱりキャラが固まっているのはいいですねぇ。


 フェルとかシエラとかの名前は何となくのノリですね。シエラ、最初はシエルだったのですけど、フェルと名前がかぶりすぎるので変更したんです。名前にはいつも悩まされますぜ。

 シエラはアサヒの先輩で経験豊富な実力派と言う事で、実年齢はアレなのですが、そこは魔法少女の呪縛で永遠の14歳なのです、はい(汗)。


 ちなみに、最後に5年前の話にしてますけど、これと5つのお題って言うのは合わせたのではなく偶然です。本当に偶然です(大事な事なので2回)。



 KAC20202 最高のお祭り 第2話 アサヒの見た夢


 次のお題は『最高のお祭り』と言う事で、まず考えたのが何を持って『最高』のお祭りにするかと言うものでした。色々考えた挙げ句に出た結論は『夢の中のお祭り』これならば、確かに現実離れした最高のお祭りになるだろうなと。

 で、夢の話なのでこってこてのシュールな悪夢にしてみました。夢って悪夢がデフォですものね。


 この夢のイメージは直前に見ていたドロヘドロのブルーナイトが大きく影響しております。ドロヘドロ、いいですよね。まさに見る悪夢かなと。作風が明るいのもいいですよね。明るいシュールは癖になりますなぁ。


 話を戻して、この話では魔法生物がトリだけでない事も明かされます。トリを用事で外出させるために作った設定なのですけど、折角トリなので十二支をモチーフにしてみました。ナロンは前回のキャンペーンからの出張ですね。スターシステム! うさぎのカーディはこの話用に設定したキャラですけど、ナロンがなろうなのでアルカディアからカーディという名前に。分かりやすいですね。


 KAC20203 Uターン 第3話 魔女来襲


 次のお題が『Uターン』。このお題には頭を悩ませましたね。そこでシエラがアサヒの住むトリの家の近くに来ると言う流れに。何故そうなったのかの設定も考えたのですけど、本編には入れられませんでした。

 この話で闇側の魔法少女が仲間になると言う流れにしたのですが、これもある種のUターンですわな。戦闘シーンにもUターン要素を入れましたけど。


 この話も調子に乗って書いたのでノーカットバージョンがあります。そこではラッキースケベ展開があるのですけど、編集版ではごっそり削りました。代わりに顔が近付いてキス寸前と言う流れに。どっちも変態と叫ばれて飛ばされるのに自然な流れですw



 KAC20204 拡散する種 第4話 卒業試験


 第4回目のお題『拡散する種』。多くの人と同様に、私もこのお題には悩みましたねぇ。悩んだ末に出した結論、それは魔獣の親が子魔獣を吐き出し続けると言う流れ。イメージで言えば蜘蛛ですね。そこから話を組み立てていきました。


 アサヒとヤミがコンビ的に活躍するように持っていこうとしたんですけど、素直にそうならないのが私の作風なのですよね。その分、またシエラとの絆が深まる展開に。

 一応カップリング的にはアサヒとヤミが作者公認なので、最後はそう言う落ちに落ち着きましたねぇ、ええ。


 前3話までずーっと修行中の話だったので、ここでようやく話を進める事が出来て良かったです。進んだと言ってもやっと卒業なのですけどね。もっと様々な展開を描きたかったのですけど、残るお題は後ひとつ。ペース配分間違ったかなと思ったものでした。



 KAC20205 どんでん返し 第5話 魔女時代の終焉


 最後のお題は『どんでん返し』。物語の基本とは言え、それを改めてテーマにするのはどう言う展開がいいか悩みました。そもそも、これでアサヒの物語を終えねばなりません。と、言う訳で、舞台はいきなり最終決戦に飛びます。


 バトルモノのどんでん返しと言えば、やはりピンチになった上での逆転劇じゃないですか。なので魔法少女側はどんどんピンチになって、最後に驚きの展開と言う感じに持っていきました。


 ここでヤミの元闇魔法使いと言う設定が生きましたね。ここまで考えてそうした訳ではなかったのですけど、最後にうまくハマって良かったです。

 ただ、どんでん返しになったかどうか自分ではあんまり自信はないですね。どんでん返しの作法には乗っ取る事は出来たと思ってはいますけど。どうですかね、みなさん。


 この物語、何だかんだ言ってアサヒが魔法少年であった意味が薄いなと思い、最後に魔法生物全ての力を宿せるって設定を入れました。それと、異世界追放魔法が使えるのもアサヒだけと言う事に。

 今までの魔女はどんどん倒せたのに最後の魔女達は何故か追放と言う流れにも設定があったのですが、文字数の関係で断念。無念。


 これで私の中では魔法少年アサヒの魔女編が終わったと言う認識です。その後の展開もありかなとも思っているのですが、あるように見せて終わりと言うのがいいパターンかなとも思ったり。余韻ですね余韻。続編を匂わせて続きが作られなかったハリウッド映画的な~。



 全体的な感想を言えば、やはり文字数の縛りですよね。第1話だけは好きに書いて後に編集しましたけど、2話以降は文字数を計算しながら書いていきました。そのため、つめこみすぎて地の文がほぼあらすじになってしまったり、伏線が明かされないままだったりしています。もうちょっとエピソードを取捨選択するべきでしたね。小説は必要最低限の描写で大事な部分を濃く書くのが基本。まだまだです。

 とは言え、全話楽しく書けたのでそこは良かったかな。非商業作品は作者が楽しんでこそですものね。


 今回は勝手にお題に乗るぞと言うものだったので、スケジュールも文字数も守りましたけど、来年も同じパターンならお題以外はもっと自由でいいかもです。

 でも、全ての条件を一緒にする事で得るものもあるので、今回みたいにノーカットと編集バージョンの同時掲載がベストなのかも知れませんね。

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