親愛なる母へ(笑)

アダムズアップル

理不尽かな


世の中どうしようもないことがあるんだな~これが。

それはおいらが道を選択するとき、あるいは空に一歩足を踏み出すときに必ず現れる。

「あんたを産んでここまで育てたのは私だよ?!」

はい出やがった。この言葉は汎用性があっていい。

加えてこういうのもある。

「養育費を返せ!誰のために金と労力を使ってきたと思う?!」

これはこれは。まったく素晴らしい親だよ。頼んでもないのにここまでしてくれるなんて、ね。


そこでこれを見て欲しい。

「では、私はこの辺で降りさせていただきます。」

「いや待てやわれぇ。ここまで乗せてきたんは誰やと思っとるぅ?それにその時計に服もわいの金でこしらえたもんやろうが?」

「いやでもそれは…」

「返さん気かてめぇ。ほんなら降ろすわけにはいかへんわなぁ。落とし前つけてもらおうか。」

「そんな契約はしてないんですけど…」

「なめとんのか!!わいの車乗った時点で契約完了しとんやわ!!」

「えぇ…」


いや~怖い怖い。けど、まんま同じだと思わないか?つまり詐欺なんだよ。


えーなになに?

感謝はないのかって?恩を返すべきだって?

そう思える人は幸運だよ。そうすれば万事OK。

双方納得、取引成立だ。


ではそれがない場合、どうするべきかって?そうだな~、強いて言うなら金を返す(?)べきかな。


金の問題じゃないんだよ!!

あ~聞こえる聞こえる。いかにもハッピーな人たちの声が。


恐らくないんだよ。この状況を打開する秘策なんてな。この取引は成立し得ない。おいらは、いや、おいらたちは詰んでいるんだ。この局面においては。


今さら感情を操作して感謝の念を生成することは凄腕メンタリストしかできない。いっそ頼んで暗示をかけてもらおうか?

いやいや、それで解決するほどこの問題は甘くないんだ。

取れる選択は2つ(もちろん解決策ではない)。


このままの状態で我慢して、被害を最小限に抑えようとするか。ストレスで頭が少し薄くなっても保障はしないが。


多大なリスクを負って関係を断ち切るか。この場合、一番困るのはやはり金だろう。


さてどうする?他に選択があるように思えるだろうが、結局のところこの2つなんだな。道の真ん中を行くか、端を行くかはお好みで。


おっと少々お待ちを。


「私の方が長いこと生きているんだから、私の言うことは聞きなさい!」

はいまた出やがったね。いいねぇ使い勝手がよくて。

曰く、

長く生きていれば、あるいは金を持っていれば偉そうにしていい。

これはまたすばらしいな。

ということは親に偉そうにされるのは道理にかなったことらしい。はぇ~困った世の中だ。


まったくな~、ほんとにまったくだよ。

まるでガムテープでぐるぐる巻きにされているところをピコピコハンマーで叩かれている気分だよ。

怪我はしないよ。ピコピコハンマーだからね。やり返す口実も作れない訳だ。


という事でここのところはこの辺で失礼することにするよ。

もちろん異論は受け付けないよ。

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親愛なる母へ(笑) アダムズアップル @adam-apple

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