第692話 ヒーラーのペトラ・武闘家のオーセ・ 魔術師のキトリー
助けたのは3人の少女。
この後勇者パーティに合流し、最後まで行動を共にするメンバーとなる。
ヒーラーのペトラ。
武闘家のオーセ。
魔術師のキトリー。
今までこの3人で活動をしていたようだが、いかんせん前衛が一人しかおらず、複数の敵と対峙すると、どうしても無理が生じていた事もあり、今回勇者パーティに加入をする事に。
しかし彼女らにはある秘密がある。
実の所クサーヴァーはあらかじめ知っていたのだが。
本当はこの3人をメンバーに加える必要は全くないのだが、このかわいそうな3人の娘を治療するのに一緒に行動する必要があると予知による指示があったため、やむを得ず行動をしている。
因みに彼女ら3人の秘密とは、胸がない。
かといって男の娘ではなく、正真正銘性別は女。
だが、もし彼女らの裸を見ようものなら、男ならその場で逃げだすだろう酷い状態。
胸は全て無残に何かで切り取られ、しかもその後火で無理やり止血をしたのか酷い火傷。
更には肩には何かの烙印が。
胸の状態も酷いものだが、実際にはこの肩の烙印が問題で、この烙印は強力な呪いが施されており、通常の解呪では解呪できないほど強力。
【はあ、また面倒な。しかも俺はこの3人に色目を・・・・なんでこんな事を!】
「おいお前ら、無いのは胸だけか?脳みそもねえんじゃないのか?」
時にクサーヴァーはきつく言い放つ。
「はあ?何よ失礼な!ちゃんとあるわよ!」
「ふん!まな板が何言ってるんだか!」
「きい!クサーヴァーのくせに!死ね!」
クサーヴァーとの言い合いは、相性が悪いのかいつも魔術師のキトリー。
そしていつもの常として、ヒーラーのペトラが止めに入る。
「その辺でやめとこうよ?」
そして我関せずのオーセ。
「はあ、またやってるし。」
「おいクサーヴァー、いい加減にしろよ!」
見かねたライナスが割って入るが、
「はあ?なんだよライナス、女とお話ししたいのか?ならそう言えよ!」
「な!何言ってんだ?彼女らはあくまで仲間だ!確かに女性だが、異性としては見ていない!」
オーセははあ、とため息をつく。
なんだかんだ言ってオーセはライナスに好意を寄せており、そしてペトラはヨーリスラブなのである。
キトリーはクサーヴァーと?いやないない。
あんな相性の悪い2人は見た事ないし、キトリーは男嫌いだし。
因みに今リュークはいない。
気が付けばいなくなっていたのだ。
「ふん!どうせリュークさんはクサーヴァーが追い出したんじゃないのか?何でそんな事をしたんだよ!」
事実クサーヴァーがリュークを追い出したのだが、しかもそれには理由がある。
リュークを密かに放り出す必要があるのだ。
彼はいまだ記憶が戻らず、その記憶を取り戻すのに、クサーヴァーはリュークに酷いやり方で追い出さなくてはならないからだ。
ある日クサーヴァーは密かにリュークを呼び出し、崖から突き落としたのだ。
崖の下は川になっており、リュークは川に落下、そのまま流されていく。
予知で死なないとわかっているが、胸糞の悪い対応。
しかもこれで6名のパーティ。
【はあ、何やってるんだろう俺。】
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