第624話 珠を使う提案・・・・リスクがね・・・・

デアが提案したのは・・・・”珠”

なんだよね。

珠を使って女勇者と女魔王との因縁を断ち切る、らしいけど・・・・

出来るのかな?あ、だけど、そもそも勇者と魔王の因縁は神が作ったから、それをやはり神のアイテム?でいいのかな・・・・玉で打ち消す事ができればねえ・・・・

だけど、大丈夫なのかな?

リスクがある。

まあおっさんの身に降りかかる訳じゃないけど、今対象の2人は、口田さんのいい人なんだよね?

万が一何かあったら、周りも悲しむ・・・・


おっさんがそう考えてると、口田さんも悩んでるみたいで・・・・


「白河さん、その珠ですが、手持ちはいくつぐらいあるんですか?」


そう口田さんが聞いてくる。

今手元にあるのはさっきの一つだけ。他のは隠してるからねえ。


「ああ、今はこの1つだけだよ。作った先から、あいつ等が持ってくからね。」


「あいつ等って?」


「ほら、話に出ていた3柱とか言う神だよ。」


「じゃあ、もしかして?」


「ああ、もうすぐここにやってくるね、間違いなく。」


この際だから、まあ口田さん達にも、女勇者さんと女魔王さんにも会ってっもらうか・・・・


あの女の神以外は大した事が無いはずだからね・・・・

男性2柱ははっきり言って愚か者・・・・まさかおっさんを騙してるとは考えにくいんだけど・・・・


「あ、そうそう口田君。僕がこの個人的に持ってる珠を用いて作ったアイテムだけどね、どんな効果か知ってるかい?」


おっさんふと思ったから・・・・聞いてみたよ。おっさんのアイテムは知ってる・・・・よね?


「え?白河さんもう珠使ったアイテム作ってたんですか?ちょっと想像もできません。」


あれ?教えてなかったっけ?


「まあ普通そうだよねえ。僕はスキルのバックアップを取りたくて、何とかならないかと思ったらね、出来上がったものがこれ、スキルのバックアップじゃあなく、命のバックアップだったんだよね。」


まあ偶然出来上がったんだけどね。

半分居眠りして作ってたっけ?イマイチ記憶が怪しいけれど。


「知ってるかもしれないが、僕は2回ほど死んでるんだよ、実は。」


魔王との戦い・・・・話した事があったと思ったんだけど・・・・


「え?そう言えば以前、白河さんが殺されたって、異世界からの神隠し?みたいな見出しで・・・・ついに死す!とか出てたっけ?ああそうだ、確かそんな記事をネットで見かけた気がします。」


あれ?記事の方?まあわざと死んだ事にしたんだけどね・・・・



「そんな記事が出てたのかい?もっと違う内容と思ってたけど。何はともあれ、アイテムを使った時の状態で、死んでも復活できるんだよ。これが神の珠の力だと思ってる。」


「生命の根源がひっくり返りそうなアイテムですね。じゃあ何度でも死ねますね、しかも若返る?」


「あ、注意しないといけないのは、記憶は引き継がれないという事だよ。アイテム使った時の記憶までしか戻らないからね。」


最初の時は混乱したなあ。

2回目の時は予定してたから、あらかじめわかるように伝言用意したりしたんだけどね。

妻にもこうなるから、死んだ間の出来事や、死んだ経緯を確認したり、確か衛星回線で中継してたんだっけ?


結局偶然の産物だったから、記憶までは回復できないままなんだよね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る