第600話 野郎にもあげるよ?

「和佳・・・・実際妻に持たす剣はこんな感じなんだが・・・・」

「人数分ありますわね。」

「だけど、ウェンディ達はいざ知らず、オリアーナやジョスリーヌ、マルスリーヌなんかは実際剣持ってても使えないぞ?」

「それは問題ありませんわ。いざという時は精霊自身が顕在化し、持ち主をおまもりいたしますから。」


・・・・それってどうなの?

「それとさ・・・・クィンシーや、後は領地のね・・・・ジスラン君とゼヴラン君には持たせないとね。特にゼヴラン君だ。領地の守りの要だからね。」


これに関しては、ジスラン君よりいいもの?そんな差はないけど・・・・大きめのを渡したんだよ。


ああ、それに・・・・ロニーさんにショートソードを渡しておくか。

いざとなれば精霊が守ってくれるんだよね?


あ・・・・勇者君一行にも・・・・

ライナス君とヨーリス君、あとは・・・・リューク君にも用意しないとね・・・・


おっさん思いつく限り振り分けたけど・・・・


何故か数振り余る。


・・・・作りすぎたのか?

だからと言って適当に渡すわけにもいかないしね・・・・


カトリーンや夜叉の3人十六夜・月女・紅渚の分もあるしね・・・・

あ、エルフはいらんよね?

ファートやサージュが剣で戦うとか想像つかんしな・・・・


おっさんが悩んでいると、和佳が聞いてくる。

「どうされましたか?」


「ああ、剣が余っちゃってね・・・・」


「これはつまり、まだまだ妻が増える、という事でしょうか?」

「そうなのか?精霊が沢山増えたよね?まだ増える?」

「それは仕方のない事ですね。マスターとの間に御子を授かりたい女性は、沢山おりますもの。」

・・・・なんでこんなおっさんが?

もっと若くてかっこいい男が沢山いるだろ?

「そうは言いましても、若い男性にはない魅力がマスターにはたくさん詰まっておりますわ?」


和佳・・・・そう言いながらお腹つまむのやめて・・・・

気にしてるんだよ。

「このお腹がよろしいのですわ?下手にごついと怖いですもの。そう、マスターと初めてお会いしても、女性は警戒いたしませんわ?」

それは喜んでいいの?

「人の好さが顔に現れてますわ?」

「いや、おっさん中々の鬼畜と思うよ?こんなにたくさん妻を娶り、子を産ませ、育児には殆ど関わってないんだよ?」

「それは各々の妻の役目ですわ。貴族・・・・しかも公爵ですから、こういうものと割り切って下さいまし。」

・・・・いいのかそんなんで?


はあ・・・・ちょっと疲れたよ。

おっさん温泉に行こうかなあと思ってたら・・・・

「ご一緒しましょうか?」


あ、どうせおっさんの家族専用だから・・・・いいか。

「よし!今から和佳と温泉だ!」

そう思って温泉に行こうとしたら・・・・

ジスラン君が声を開けてきたよ。

「すでにお入りになってます。どうぞ。」

へ?何?

「なあ・・・・何言ってんのか理解できないんだけど?」

「入ればわかりますよ?」


・・・なんだ?

あんまいい予感がしないんだけど・・・・

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