第588話 ほかのエルフも次々と

ええと、その、おっさんその昔、長たちとハッスルした後、他のエルフの女性も相手させられちゃって(え?羨ましいって?一晩で20人とか相手できる?)全員孕んだらしいんだよね。

ただ、子供さえ産めればどうでもよかったらしく、おっさんと結婚しなくていいし、もう二度と・・・・

いえ、次の機会まで会わなくてもいいから、また子種頂戴ね!


とか言ってた気が・・・・

だけど、せめておっさん父親なんだから、立ち合いぐらい・・・・


あ、まだ産まれてないけど、何人かは既に破水してる?

そして・・・・何人いるのか知らないけど、どうやら全員陣痛が始まっているらしい。

そんな中一人の女性がおっさんに気が付き

「け・・・・賢者様あ♪なんだかんだ言って出産にきてくれるあたり、流石ですわ・・・・」

「まあ賢者様?まだ子種を頂くには早すぎますわ?あとせめて1年・・・・待っていてほしいです。」


・・・・ええ?またするの?一年後に?

そんな中一番最初に産まれそうな女性に近づき、手を握る。

「あ・・・・何これ気持ちいい・・・・」

え?手を握っただけだけど?

【あ、ごめんね、精霊の力少し流しちゃった。】

ええと、和佳の妹さんだっけ?

【そうだよ?今はマスターの頭の中でサポート任されてるの。】

「ああ・・・・イキそう・・・・!」



え?駄目じゃないか!出産前に何でイカすんだよ?

【ちょっと流しすぎちゃった♪】

・・・・大丈夫なんかこんなので?

で、おっさん驚いたのが、いきんで産むのじゃなく、イクうとか言ってすぽんと産んでたよ。

ええと、近代産科の今までの苦労は何だったのか・・・・


そんな中次々と破水していく女性達。

手を握ると・・・・

うぼぼぼぼ

とか言いながら、産んでいたり、

あへえ・・・・

とか言いながら・・・・

そのすまん、おっさんのエルフのイメージが・・・・

完全崩壊しました。

もう二度とあの憧れのエルフには会えないんだなあと、おっさん遠い目をしながら、全員の出産に立ち会ったよ。

だけどね、今回の子供、誰一人として抱かせてくれないんだよ。

何でと聞いたら、さっきまでのイクうとか、何だったのかと思うような冷たいまなざしで・・・・

「賢者様、お子を抱けば情が移ります。それだけはいけません。」

・・・・おっさんそのエルフを見たよ。

そこにはおっさんのイメージ通りのエルフがいた。

そして、この部屋には、本来のエルフ?しかいない、急にそんな気がしてきた。

「なあ、どうしたんだ、急に?長たちの子供は抱かせてくれたよ?」

だけど、そこに返ってきた言葉がとんでもなかった。

「あの5人の子は、選ばれしものです。それ故特別扱いなのです。この子らは・・・・今後のエルフを担う存在。格が違います。そして、与えられた・・・・いえ、今はいいでしょう。そういう訳ですので、賢者様のわがままを受け入れ、出産の立ち合いは許しましたが、これ以上は許しません。お引き取りを。そして、1年後に来て下さい。次の子種をお願いいたします。」

・・・・本当にどうしたのかと思ってね。

おっさんこのエルフの女性の手を握ったんだよ。だけど、顔色一つ、表情一つ変えるでもなく、

「無礼者!いかに賢者様とはいえ、子種を注入するとき以外、気安く触るでない!」

・・・・ここにもおっさんの居場所はなかったよ・・・・

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