第579話 もう一人?の精霊

「マスター?私本当にマスターの妻でよろしいの?」

和佳がそう聞いてくるけれど・・・・


「・・・・じゃあお母さん?」

「それは嫌ですわ・・・・」


「じゃあ、妻で。しかし・・・・なんだか変なんだよ?さっき指輪渡したよね?渡したというか和佳の指にはめたんだけど?」

「え・・・・ええ。素晴らしい指輪を頂きましたわ。」

「なんだか・・・・体がこう何というか・・・・」


「あ!失念しておりましたわ。少し2人で致さねばならぬ事がございますので、できればどこかお部屋で・・・・」

「えっと、精霊との繫がりがあると何かする必要あるの?」

「別にしなくてもいい場合がありますが・・・・今回は少し特殊ですわ。できれば一晩ほど時間がかかりますので、寝室のような場所がよろしいかと。」


「ええと?今ならクルーザーとかどう?ウェンディ達も今は乗ってないし。」


「ようございますね。少し込みいったお話もございますので・・・・」


こうして何だか分からないけれど、和佳と二人でクルーザーで出掛けるのだった・・・・


・・・・

・・・

・・


【マスターが忘れて居るので、こちらで勝手にしましたが、今後は貴女がマスターの中に常駐して下さい。】

【わかりましたわ、お姉さま。】

【しかし・・・・貴女まで来るとは・・・・それと、今後の事を考えると、お互いマスターとの子作りは、ずらさないといけません。今から私が・・・・】


【それは心得ておりますわ。今後は私とお姉ちゃんで交互にマスターを見守っていけばいいのね?】

【そうです。そして時期をみて貴女にも顕在化してもらいます。その時は私がマスターの中に納まる事となるでしょう・・・・】

【そうかな?なんだかんだでマスターお姉ちゃんにぞっこんだよ?見た感じマスターの妻との接し方とも違うけど、何か違う事を求めてるよね?】

【よくわかったわね。まあマスターの頭の中を見ればわかるけれど・・・・】

【だいぶ無理してしまったようですね・・・・あ、そうそう、ファート様とサージュ様からの伝言・・・・】

【いよいよですか・・・・マスターは、私に何かを感じたとおっしゃられましたが、もしや感づいていますか?】

【それは分からないけれど・・・・何としてもマスターを守らないとね。】

【ええ・・・・それと、こう見えて私、マスターの事、好きなんです・・・・】

【うん知ってた。好きというかもうそれ愛だよね?】

【わかる?まだ知り合ってそれほど時間は経ってないけれど・・・・】

【あまり時間は関係ないと思うな?】

【それならいいけれど・・・・プレジール城へ向かった後は、エルフの里へ向かいますね。】

【それがいいと思う・・・・】


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