第571話 ゲートで戻ると、ジスラン君が待っていた

「公爵さま、ドワーフの方を全員食堂へお通し致しました。」

え?なんで食堂?


「えっと、全員?今から炉を見てもらおうと思ってたんだけど・・・・」


「公爵様、相手はドワーフです。一筋縄ではいかないでしょう。彼らは酒があれば暫くはこちらの事を聞いてくれましょうが、もっと根本的な対策をしないといけません。」

・・・・ええと、ジスラン君はドワーフを知っている?


「ジスラン君はドワーフを知ってるのかい?」


「はい。ですからどうしたらいいかわかっております。現在公爵様から頂いたといって酒を飲んでいます。そして・・・・」

「そして・・・・?」

「ドワーフといえども男です。好みの女性を前にすれば・・・・」


・・・・ドワーフの好みの女性ってどんなのだ?

聞くのも怖いな・・・・

「で?もしかして無理やり女性をあてがったのか?いや、この場合、女性を無理やり連れてったのか?」


ジスラン君に限って、女性に関してひどい扱いをしないと思うんだが・・・・

「ご安心下さい。こちらでまずドワーフの好みに合致する領内の女性、主に工場で働く女性から選びました。そして、その中で今回の任務をしてもいいと、同意を得た女性のみに相手をしてもらっています。」

「ならいいんだけどね。無理やり命令とかじゃないんだね?」

「無論です。」


・・・・怖いもの見たさに・・・・でもいかないとな。

「マスター、一応私が交渉をいたしましょうか?」

「どうするかな?まずは今のドワーフの様子を見て、それから判断しよう。臨機応変、だな。」


行き当たりばったりともいうが・・・・え?優柔不断?そっちは違うな。

まあ、とにかく見てからだ。

おっさんウェンディ達とその精霊、そして秘書さん精霊と共にドワーフのいる食堂へ向かった。


・・・・

・・・

・・


そこで見た光景は、一生忘れられないだろう・・・・

色々インパクトがありすぎてだな・・・・

20人ほどのドワーフの男が、おっさんの領地に住む女性にお酌をしてもらっていたのだ。

しかも・・・・女性はドワーフに抱きかかえられ、あろう事か抱き返している!

まあ自由恋愛だ。それはいいんだ、それは。

ジスラン君もここまでしろとは言わなかったと思うんだよね。というかこんな事になろうとは思てなかっただろう・・・・


因みにその女性は、全員・・・・すまないがおっさんの好みから大きく外れている・・・・

こう言えば察してくれるかもだが、本人の名誉の為に言っておく。彼女等は太ってはいない・・・・


そう、太ってはいないのだ。

だが、その・・・・少々体形が・・・・いや、体格というべきか?

がっちり体形。女性ながら筋肉ムチムチ。

ごっついんです・・・・


おっさんの領地にやってくる女性、全員がおっさん好みではないからね。

おっさん好みの女性がやってくるのは、主に貴族の娘さんだね。あわよくば・・・・との考えで、おっさんの目にとまるような・・・・


あ、ちなみに今ドワーフのお相手をしてくださっておられる女性の中には、シラカワ商会で働く女性が沢山いるようだ。

そんな中、幹部もいるんだよ。


ちょっと衝撃的過ぎて、しばらく夢に出てきそうだ・・・・

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