第559話 常駐する精霊さん

「えっと、君がちょっと前におっさんの中に入った剣を打った精霊さん?」

あれ?違うか?

【いえ、私ではございませんわ。件の精霊は既に4振りの剣に収まっておりまして、私は、マスターの剣から、件の精霊が全て出た後に入った精霊ですわ。】

よくわからんが今おっさんの所持?している大剣に入っている精霊さんなのか。


「じゃあ君が顕在化できるのかい?」

【できなくはありませんが、私はマスターに常駐するよう仰せつかっておりまして、顕在化するのはもっと上位の精霊となりますわ。】

「そうか・・・・いやなんかね、よくわからんが君感じがいいからね。」

【勿体なきお言葉ですわ。】

「ちなみに他のおっさんの剣に入り込んでいる精霊ってどんなの?」

【最上位の精霊4体ですわ、マスター。】

「それは以前言ってたような・・・・あまりにも我がままだったり、きつい性格だとおっさんとの相性もあるからね・・・・」

【申し訳ございませんが、これに関してはお答えしかねますわ。もしかして、控えめなはずでも相性が悪いと・・・・こればかりは一度お会いしてみては如何でしょう、としか言いようがありませんわ。】


あ、ちなみのこの常駐の精霊さん、日本人そっくりな外観なんだよね。

尤も全身は分からないから、ひょっとして、日本人離れしたプロポーションの持ち主かもしれないけれど。


【こればかりは、マスターの好みが大きく反映されますので・・・・】


なるほど・・・・ああいった顔がおっさんの好みなのか!まあ、確かに親しみやすそうな、それでいて知性を感じさせる顔つきは好みだな、確かに。

まあ、そうでなくてもいいんだけどね。ただ・・・・こんな事を言うと失礼だけど、あほっぽいのは駄目だな。

美人でもいるよね、何となくそう言った女性。

こればかりは好みだからね・・・・


そんな事を常駐の精霊さんと話していると・・・・

【マスター、大剣の中に収まっている4体の精霊ですが、一度姿を現し、ご挨拶をいたしたいようですが、いかがいたしますか?】

「ええとよくわからないけど、以前の剣は勝手に現れてたよね?」

【あれは・・・・緊急事態だったようで、申し訳ないと思っているようですわ。何せあの精霊、消え去るかどうかの瀬戸際に立たされておりましたので。】

「よくわからないけど、精霊にもランクがあるのかな?で、君はあの精霊とは同じぐらいなの?」

【そうですね、ランクはどうかわかりませんが、”格”がございますね。】

「格って?」

【有り体に言えば、精霊としての強さです。強さといっても総合的で、別に力が強いとか、そういったものではございませんの。そして、あの精霊と私は、同格ですわ。】


・・・・よくわからんけど、精霊にも色んな格がありそうだ・・・・

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