第546話 目覚めると・・・・なんじゃこりゃあ!

何かよくわからんけど、おっさん何だか突然目が覚めた。


えっと?あれ?今まで何してたんだっけ?


というかここは何処?何もないじゃないか?


おっさん周りを見渡すと・・・・へ?ちょっと?なんでおっさん専用の特殊な造りの、高温に耐える事の出来る炉がこんな何もない所にあるんだ?

大体この炉の周りには、おっさんの鍛冶道具やら、テーブルやら色々あったはずなんだが・・・・


周りを見渡すと・・・・


うわ・・・・・周辺に色んな物が散乱している。ええとつまり、炉はそのままで、炉の周りのモノが無くなった?


なんだこれ?何が起こってる?


そして・・・・さらに周りを見ると、カトリーンとウェンディ、それと3人の・・・・ええと・・・・思い出せ!


ウルリーカ、ベーダ、フレドリカ・・・・そうだ!確かそんな名前・・・・


だけど、ここにきて異変が・・・・・なんてこった!


カトリーンは問題なさそう?

ウェンディとウルリーカ、ベーダ、フレドリカ・・・・この4人の身体に・・・・なんだあの剣は?


何と突き刺さってるじゃないか!!

おい待て・・・・まさか死んでるんじゃないだろうな?


おっさん一番近くにいたウェンディに駆け寄る。


抱き寄せると・・・・


「うーん・・・・」


腹に剣が突き刺さっているのに、寝てしまっているようだ。

流石はS級冒険者。

これぐらい大した事ないんだな・・・・

え?そこは寝てるんじゃなくって倒れているんじゃないかって?

そんな事今気にしても仕方ないんだよ!え?気にしろ?


すると、ウェンディは突然パチッと目を開けた。

「あれ?コジローどうしたの?」


「へ?ウェンディ何ともないのかい?」


「何が?って・・・きゃああああ!何これ剣が刺さってるじゃない?」

その割には元気そうだな・・・・


で、ウェンディ、何を思ったのか剣を・・・・持ち手を握り・・・・刺さった剣を抜く。

見事に抜ける。


おっさんこの時重大な見落としをしていたのだが、この時は全く気が付かなかった。


おっさんウェンディに突き刺さっていた剣ごと抱き寄せてたんだよ。

床に刺さってるはずなのに?


そして・・・・そのまま他の3人も同じように抱き起す。

4人とも剣の本体が持ち手の所まで刺さっている状態でね。


剣の長さから言えば、地面に・・・・体ごと剣が床に突き刺さってるはず・・・・


そして3人は・・・・


「シラカワ様、おはようございます。」

「え?寝てたの?」


「よくわかりませんが、妙にすっきりしているのです。よく寝た後のような。」


ウルリーカだな。


で、次・・・・ベーダだが・・・・


「シラカワ様に抱かれています・・・・これは夢でしょうか?」


「起きて!夢じゃないから!」


「もうしばらくこうしていたい・・・・」


大丈夫そうなので、フレドリカの元へ。


「申し訳ありません。何もできませんでした。」


一人だけ違うぞ?


「一体どうしたんだ?」


「ええと・・・・カトリーン様が起きたようですので、カトリーン様に説明していただいたほうがよろしいのではないでしょうか?」


見るとカトリーンが起き上がっている。


「主・・・・主よ・・・・無事じゃったかえ?」


「ああ・・・・カトリーンは無事じゃなさそうだけど?」


「妾は頑丈ゆえ、これしきの事気にせずともよいのじゃ。しかし・・・・何だったのかの?」


・・・・カトリーンがこんなにボロボロになるなんて・・・・何が起こったんだ?

思い出せないおっさんだった・・・・

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