第447話 口田さんを一月預かる

2日ほど経って、口田さんの仲間が心配しているでしょうし・・・・少しあちらに行って、口田さんの無事を伝えておきますか。


おっさん、口田さんのゲートで、あちらへ向かったよ。

・・・・

・・・

・・


ゲートを出ると・・・・あ、美人揃いですねえ?ただ・・・少々お顔が残念な事になってますよ?


これは・・・・口田さんも相手をするの大変そうですねえ。

干からびそう。


あ、あいさつしますか。


「やあお嬢さん達、暫らくぶりだねえ。それにしても・・・・折角の美人がそんな顔をしては台無しだねえ。」


あれ?会った事・・・会ったよね?なかった?確か領地の店にきてくれてますよね?


「何ですかあなたは!混乱してる私達を見て、そんなに面白いですか!」


あ?もしかして・・・・忘れてる?


「まあ、ちょっと落ち着きなさい。なぜ私が此処に来たのか、不思議に思わないのでしょうか?」



何かに気が付き、問い詰めるさわ。


「しもんさん・・・・口田さんがいるのですね?そちらに。」


「ええ・彼はやってきました、私の所へ。そうですねえ・・・・今からひと月、彼を預かるので、心配無用ですよと言いに来たのですよ、前重先生・・・・・」


「え?ひと月?それはどういう?」


「彼は色々平穏な生活を送らないと、今後さらに危険な状態になりますよ?以前の私がそうでしたから分かるんですよ?それに・・・・何やら学びたい様子。まあ、彼は無事なので。あ、そうそう、例のダンジョンですが・・・・S級冒険者が2組まだ残っているという話ですが、彼等は問題ありませんとギルドに伝えておいて下さいね。」


言いたい事は伝わったでしょうし・・・帰りますか。


・・・・

・・・

・・


ちなみにこの間に、口田さんには温泉に入ってもらってます。

あ、それと、口田さんに渡したカバンですが、ゲートもそうですが・・・・こちらで管理できるのですよ。なので、あちらへ行けるのですよ。

カバンの中身も、通常は干渉しませんが、万が一があるといけないので、出し入れもこちらでできるんです。それで今回はあちらへ行けました。


この後・・・・私のわかる範囲でスキルを教え、異世界の知識も教えました。


そして、一番厄介な精神崩壊を避けるため、精神強化はしっかり教えました。


で・・・・彼はすっかり精神的に安定し、スキルも沢山取得できたようです。


私にはもう、今回できる事はないので・・・・そろそろ返しても良い頃ですね。


ただ・・・そのまま帰すのもなんですから、餞別をね、一寸。


喜んでくれるでしょうか?

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