第404話 リューク君の記憶が戻る

おっさんは、メーネアにお願いをし、あとあんなことやこんな事・・・・久しぶり過ぎて凄かった、とだけ言っておこう・・・・


その後領地へ向かう。


戻ると・・・・リューク君が待っていた。


「白河さん!僕に、アイテムを貸して下さい!僕は行かなければ・・・・」


うん?どうしたんだ?装備はあるよね?


「一体どうしたんだい?」


「レーツェルさん・・・・いえ、エリザヴェータが待っている・・・・僕は、彼女を迎えに行かなくては!」


・・・・一体何の事を言ってるんだ?


意外な事に、デアが傍にやって来た。


「リュークさん・・・・ごめんなさいね・・・・部下のせいよ、貴方の記憶が戻らなかったのは・・・・いま世界中で混乱が起こってて・・・・貴方の記憶が戻らなかったのもそれのせい。そして今、ダンジョンに異変が・・・魔物が・・・・」


あああデアまで混乱してるぞ?


「まあ兎に角落ち着いて、今更慌ててもね・・・・」


「エリザヴェータは、現皇帝の妹なんです!僕と将来を誓った仲なのに・・・・」


「ちょっと待った!今皇帝の妹と言った?」


「ええ・・・皇帝エトムント・リーネルトの妹です。」


・・・・ちょっとどういう事だ?皇帝に聞きに行こう・・・・


・・・・

・・・

・・


おっさんは皇帝に確認しに行った。勿論アポなんて面倒な事はしない。


あ、そうだ、今日はエルヴィーラも城に居るんだよ。

アルフォンシーナも帝都の教会に用があると言ってこっちのほうに居るらしい。


「ちょっといくらシラカワ侯爵でも、駄目なものは駄目です!」


皇帝の息子が止めに入る。


「今会わないと、あの親父後悔するぞ?」


「・・・・一体何事です?今までこのような暴挙に出た事が無いですよね、シラカワ侯爵?」


「皇帝に妹はいるのか?」


「!!何故それを・・・・」


「その事ついて、話がある!エルヴィーラとアルフォンシーナも呼んでおけ!ああ、クィンシーがいればなおいい。」


・・・・

・・・

・・


「・・・・変わってねえな、リューク・・・・」


「はい、皇帝陛下は随分老けましたね。」


「言ってくれるじゃねえか!・・・・で、何の用だ、雁首揃えて!」


今急遽連れてこられたクィンシーがぶつくさ言いつつ、エルヴィーラとアルフォンシーナがいる。


「僕は、エリザヴェータを迎えに行かなくてはならない!」


リュークがそう言う。


「おい!どういう事だ!」


エリザヴェータは皇帝の妹。かなり前に死んだらしい、ダンジョンで。

だが・・・


「あの時、僕は勇者に奈落の底へ落されたのです。デュラハンの装備を無理やり着せられ。エリザヴェータも同じで・・・・僕と違う階層へ落ちたんだと思います・・・・僕は生き残れました。絶対彼女は生きている!」


「リューク!それは・・・・本当か!ええ!」


「嘘を言ってどうするのです!皇帝陛下!どうか力をお貸しください!彼女を救いたい!」


「・・・わかった!シラカワ!貴様に命令する!妹を救出に行け!!!」


どう見ても色々おかしくなってる皇帝。


「・・・・わかった・・・・」


はあ・・・この忙しいのにダンジョンか?


このメンツなんだろうな・・・・

こんな事ならウェンディ呼んどけばよかったか?

カトリーンにも声掛ければよかったな・・・・

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