第386話 捜索

おっさんあの珠が怪しいと思い、何とか元の持ち主?の汚娘に会おうと考え、マスィールダンジョンに来てみたんだけどね・・・・・


ないんだよ、あの場所が。

昔行った時、鎧が置いてあったあの場所に行けないというか。

ルートが存在してないっぽく。

なんでやー!

隠し部屋の壁。前回は動いたんだけどね。

今回、全く動かない。というかそれっぽい感じじゃあない。

前回は隙間風みたいのがあったけど、今回はない。うーんどうすっかなあ。


あ、そうだあの珠をかざしてみよう。

そう思い取り出し、かざすも何も起こらず。仕方が無いのでそこらじゅうの壁に珠を当てるんだけど、反応なし。

そう思いつつ、つい足元が疎かになるおっさん。

そして見事に床の突起で躓き、見事に転ぶおっさん。

そして豪快に珠を手放してしまい・・・・

拾いに行ったんだけど、丁度珠に追いついたと思ったら、珠が輝きだして。

あ、やべー!

取り敢えず珠を確保したら、光が収まって。

これは何かあるなと思い、隠しカメラを頭にセットし、録画開始。


そして周りを見ると、あ、きちんと畳んである女物の下着が。

そして、いやな予感がして、ゆっくり振り返ると、そこには・・・・


いた・・・・あれ?身ぎれいにしてる?

そこには腕を組んでこちらを睨んでいる女性の姿が。


「やあこんにちは!探してたんぢょホガラゲブビ!」

おっさん全部言い終わらないうちに吹っ飛ばされたよ。

「ま・・・またかあ―!どこから入ってきたのよ!!」


おっさん何とか立ち直り

「あ、例のマスィールダンジョン、そこであの珠落っことしちゃってね。そうしたらここに来たってわけさ!」


・・・・何か諦めたのか、ハーとため息をついて

「はいはい、もういいですよ。何しに来たんですか?さっさと用件済せちゃって帰って下さい。」

何か投げやりだ・・・・あ、今まで汚い格好してたから気が付かなかったけど、小奇麗にしてたらなかなかいい女じゃないか!

前はだらしない恰好だったけど、今はしゃんとしてるし。

早速用件を伝えようか。

「なあ・・・・おっさん歳取らなくなっちゃったっぽいんだけど、心当たりない?」

「えっ?それをどうして私に聞くのかな?」

「ああ、以前この珠触媒にして作ったプレートのおかげで、おっさん何度か死んでも生き返っちゃったんだけど、その後、気が付いたら全く老けてなくってね。それで何か心当たりないかなあ、と。」


目の前の女性がこちらを見てくる。あ、そう言えば名前知らないなあ。いつまでも汚娘じゃあ・・・・

「あ・・・・そんな・・・・何て事・・・・」

「何?何かあった?」

「あんた・・・・もはや人間じゃないねもう神だよ・・・・あーやばい・・・・」


とんでもない事をサラッと。


「そう言えばさ、今更だけどおっさん、あんたの事名前すら知らないんだよね。よかったら教えてくれない?」


「・・・・デア・・・・デアって呼ばれてるわ。」


この女性デアさんって言うらしい。

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