第333話 罠のゲートに突入

さて、装備も整えた事だし、ぼちぼちゲート突入しようかな・・・・

そう思ってたら、案の定?ジスラン君がやってきてね。ていうかいたよね、忘れてたけど。

「1人で行かれるおつもりですか?」

うっ・・・

流石はジスラン君、お見通しのようで。

「え?いや?だって・・・・危ないでしょ?」

「危ないでしょって・・・・侯爵さまはもう少し、自身の立場をお考えいただきたい!」

嫌に強気だな。どうしたんだ?嫁か?嫁が欲しいんか?

「まあまあジスラン君、このゲートの先に行くのに、おっさん以外に大丈夫そうなの今すぐ連れてこられるの?」

エルヴィーラとかウェンディクラスじゃないとな・・・・

クィンシーは確か今どっかのダンジョンに潜ってるって噂だし・・・・

「それは・・・・今はお近くにいませんね。」

「じゃあ、そういう事で!」

「そういう事ではありません!」

「まあまあ、今度嫁の世話してあげるからさ?それと折角この防護用の服装備してるんだし、問題ないよ?」

「・・・・嫁・・・・嫁・・・・はっ!それはまあお願いしますが、その服そんなに凄いのですか?いえ、愚問ですね。シラカワ印のおっさんシリーズが凄くないわけないですね。」


お?引き下がった?


・・・・

・・・

・・


ジスラン君がおっさんを説得するのを諦めたようなので、さてジスラン君の嫁候補はどうするかとか考えながら、ゲートを使った場合、最初の数秒をどう耐えるか、それが問題なんだよね・・・・

死にさえしなければ回復できるけど、痛いの嫌だし・・・・


で、ふと思ったのは、ゲートで転送できるぎりぎりの大きさで土魔術でおっさんが入る大きさの囲いを作って、その中におっさんが入れば暫く持ちこたえれるんじゃね?って。

で、早速異世界売買で適当にモルタルとか購入して、それを基に作ってみたよ。

何だかんだ言って土とか砂がないと土魔術発動しないからな・・・・


出来上がったそれは・・・・うーん、どっかのお寺の鐘?みたいな。

一応、弓とか魔術で攻撃できるように、周りを確認できるように小さな隙間をいくつか設けて。

これで化け物がこの囲いをどかどかやってるうちに、中から狙いすまして数減らせられるだろう。

そう思ったおっさん。

ただ・・・・重い・・・ゲートの上に作成したらよかった・・・・

仕方ないのでジスラン君に、兵士を何人か連れてきてもらって、この囲いを持ち上げてもらってね。

おっさんゲートの中心に入って、その上に囲いを置いてもらう事に。

かなり重かったみたいで、10人で何とか持ち上がる感じで、おっさんが中に入り込むにはさらに5人追加で持ち上げてたよ。


さて、行きますか・・・・

ジスラン君にゲートの操作を頼み、おっさん罠に飛び込む事に。

で、そこで気が付いた。

あ、一度インダルチャンス王国に行かないといけない・・・・

ここは館のゲート部屋・・・・

で、冷静になって考えると、囲って収納カバンに入れて出せばいいんじゃね?って思ってね。

あ、持ち上げてくれた兵士達、ごめん。


ジスラン君もその事実に気が付いたみたいだけど、もう遅い。

止められる前に行かないと。

「じゃあそういう事で、行ってくるよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る