第328話 ウェンディとの再会

そう思ってると、見慣れた顔が。

「旦那さま!」

「お、ウェンディじゃないか!元気か!」

「会いたかった~」

ウェンディがおっさんに抱きついてきたよ。そして兵士がウェンディに尋ねる。

「あ、あの、ウェンディさま、この方は・・・・?」

「メーネア様と私の旦那さまよ。早く通しなさい。」

「し、失礼いたしました。ようこそインダルチャンス王国へ!」


・・・・

・・・

・・


やっと入場できたおっさん。

ウェンディがにこやかに話しかけてくる。


「まさかこの私がお城勤めになるとはね。」

「城では上手くやってるのかい?」

「流石にS級冒険者に変な事をする輩はいないからね!」

「そうかそうか。で、今でも下着のデザインとかやってるの?」

「え、うん、一応、メーネアさまが自室に引き下がってからやってるけど、基本メーネアさまの警護だから、なかなか時間がないのよ。」


そんな事を話しながら進んでいたけど、早々と目的地に着いたんだよね。

「旦那さま、メーネアさまはそれはそれは大変な事を押し付けられて、可也やつれてるの。慰めてあげてね。」


気になる事を言われつつ、メーネアに会う事に。


謁見の間?というのか、そこには玉座が2つあり、メーネアは普通王が座る椅子ではなく、王の妻、つまり王妃の座る椅子に腰かけていてね。

しかもどうやらおっさんが来た事を知らせてもらってたのか、側近以外は誰もいなく、スムーズに会えたよ。


「だ・・・旦那さま・・・・」

「メーネア久しぶりだな。少しやつれたか?無理してるんじゃないか?」

そう言って話しかけると、メーネアは玉座から降り、おっさんの所にやってきた。

立ち止まったメーネアだったけど、ふと思う所があり、おっさんは力強くメーネアを抱きしめたよ。

「だ・・旦那さま・・・皆が・・・見ておりますの・・・」

「そんなの関係ない。この異世界で生き残れたのはメーネアのおかげ。そのメーネアがこんなになってしまってるんだ。抱きしめずにおれるかってんだ!」


この後しばらく抱きしめあってキスしまくったよ。


・・・・

・・・

・・


暫くして、何故かおっさん玉座に座らされたよ。いやいや何で?

「旦那さまは私の夫。わたくしの夫という事はこの国を預かる私の更に上、王という事になりますわ!」


・・・・ちょっと違う気がするけど、今はメーネアが心配。暫くは好きにさせよう。


ふと見るとウェンディが居なくなってる事に気が付いたけど、メーネアとの会話ですっかり忘れちゃったおっさん。

そしてふと気が付くと、ウェンディは3人の子供を引き連れて戻ってきたよ。

あ、メーネアとウェンディの子供か。


1人はもうすぐ3歳だっけ?もう3歳になってるんだっけ?

「パパ―!」

と言いながらおっさんの所にやってきたから抱き上げたよ。

大きくなったな・・・・重たいよ。

そして後の2人はまだ1歳少々かな。まだ歩くのが危なっかしく、時々尻持ちついたりしてる・・・・


ちょっと和んだおっさんだったよ。

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