第325話 3人の娘さんの治療

黙って、勝手に治療とか、どうなのかと思うんだけど、あんな酷い状態、娘さん達があまりにも不憫でね。

しかも何であんな酷い事をされてしまったのか、知っておきたいんだけど、触れてはいけない気もして・・・・


さて、仮にも勇者パーティの一員だから、それなりにステータス、スキルもあるんだろうけど、こっそり眠らせとくか・・・・

面倒なので、ヨーリス君とライナス君も一緒に眠らす事にしたよ。

この辺りは大塚さんが詳しいので、こっそり食事に意識を失う薬草とかを入れちゃって、知らずに食べた5人は暫くして全員意識を失ったよ。

そして念には念をと、魔術で完全に眠らせ、娘さん方3人は医務室へ。

野郎2人はジスラン君に任せ、部屋に運んでもらう事に。

さあやるか・・・・


おっさん、エリクサーを作った時にふと思ってね。

そう言えば、どうやって体を切り刻むんだ?

おっさんが使ってるおっさんソード(仮)は西洋風のロングソード。切るんじゃなく、ぶった切る感じのどちらかと言えば鈍器。

ここは刀か、包丁が必要だなあ・・・・と。

で、作ったのがおっさん刀(仮)。

何でこんな名前になるか分からないけど、切れ味抜群の、能力はおっさんソード(仮)と同等品。

それと念には念の為、肉切り包丁も用意。はっきり言って医療の知識ないし、そんな身体を切り刻むとか、猟奇的な趣味もないし。


・・・・

・・・

・・


医務室にやってきたおっさん。

大塚さんとアルフォンシーナと、アメリータに来てもらってる。

万が一はそれぞれの知識と魔術で対処。

まあ生きてさえいればエリクサーで何とかなるんだろうけど。


で、この中で一番体力のありそうな、武闘家?のオーセって言ったっけ?この娘さんからにしよう。

さて、今回は下半身は問題ないから、上半身だな・・・・

着ている服を全部脱がせて、改めて傷の状態を確認・・・・

本当なら年ごろの娘さんならそれなりに胸があるんだろうけど、何もない。傷だらけ。

というか無理やり切り取って火であぶって傷をふさいだ感じ?

酷かった・・・・


これをうまく切り取って、エリクサーを使えば胸が復活するのか?

乳腺とかそういったのがない状態だけど、ちゃんと再建するんだろうか?

エリクサーは四肢が欠損していても、復活させられるらしいから問題ないんだろうけど・・・・

そして、肩を見てみると・・・焼き印?何じゃこりゃあ?

一体この娘さんは何をされたんだ?

「アルフォンシーナ。3人ともこんな感じなのか?」

「はい旦那さま。胸はえぐられ、肩には烙印が押されてしまってます。こちらは魔術で呪いがかかってますから、先にアメリータに解呪させます。」

・・・・なんじゃそりゃ・・・・


・・・・

・・・

・・


3人共上半身裸にして、アメリータに解呪してもらった。

流石に3人立て続けはきつかったのか、3人目を終わらせたときには倒れてしまった。

「旦那さま・・・・ごめんなさい・・・・もう駄目・・・・解呪は・・・・終わってます・・・・」

「すまんアメリータ。ゆっくり休んで。」

おっさんそう言って医務室の空いてるベッドに、アメリータを寝かせたよ。無理させたのか顔色が悪い。

このまま安静にしていれば回復するらしい。


「じゃあ大塚さん、アルフォンシーナ、やるよ。」

「可也グロいけれど、白河さん大丈夫?」

「ああ大塚さん大丈夫だよ。異世界に来てから結構血を見たからね。大丈夫、大丈夫。」

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