第314話 大塚さんとの話し合い

家族を日本に戻してから1週間、おっさんは何をしていたかというと・・・・


「なあ千亜希さん、何でここにいるんでしょうか?」

「だって夏休みだし?みんなで過ごしたいし?」

「遼太郎君も何でいるのかな?」

「だっておうちはひまだし、ここはおもしろいものいっぱいあるから、たのしいんだよ!」


・・・・あれから1週間、娘の千亜季と息子の遼太郎が、母親である友里奈に黙っておっさんの所に遊びに来てるんだよ。

何のために必死になって向こうに戻したんだか・・・・?

いっそこっちで暮らしとく?


あんまり頻繁に来てもらってもね、万が一があって向こうに戻れなくなると困るから、なるべく来ては欲しくないんだけどね・・・・


ああ遼太郎、勝手に色々触っちゃいけません・・・・

そして千亜季、あんまりメイドさんに色々聞かない。困ってるでしょ?


・・・・

・・・

・・


お昼を家族で食べた後(結局妻の友里奈も子供を連れ戻しにこっちに来てる)、ゆっくり温泉につかり・・・千亜季は恥ずかしがったけど、いいじゃないの?・・・・その後満足したのか帰っていったよ。

こりゃあ暫くゲートを使えないようにしないといけないなと思いながら、妻が日本に戻る時にそう言っておいたよ。

そしてその後、ふと思った事があって、おっさん以外の日本人の召喚者がゲートで向こうに行くとどうなるの?と思ってね。

大塚さんに相談する事にしたんだよ。


「・・・・かなり危険でしょうね。白河さんは体に激痛が走ったんでしょ?それを私にもしろと?」

尤もな意見です・・・・

「色々思う所はあると思うんだけどね、ひょっとしたら戻れないのはおっさんだけで、大塚さんたちは戻れる可能性があるから試したいんだよ。」

「何でそう思ったのかしら?」

「1つは大塚さんを含め、召喚された面々の召喚された理由から考えて、邪魔をしているのはスキルじゃないかって思ってね。ただ、これが間違えで、召喚された時にこちらの異世界に紐づけされていて、それが邪魔をしておっさんが激痛となった可能性もあるから、確認したいとは思ってるんだけどね・・・・」

「後者の場合、私にも激痛があるのよね?」

「そうなんだよね。だってほら、娘達は何事もなかったかのように行き来できてるから。」

「あら、じゃあこちらの人は向こうに行けるのとかは考えたのかしら?」

「行ってもいいけど、色々面倒事増えるよね?戸籍がないし、マスコミとかが報道しそうだし、ひょっとしたら色々な組織がこちらに来ようとするかもしれない。」

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