第283話 鑑定できない薬とか・・・

そして・・・・あの饅頭を作ってた場所へ再び出向いたよ。

何やら見たことも無い薬草?が所狭しと収納されてて、あとは・・・・何かの動物の内臓やらがいるらしく、干した内臓・・・グロイ・・・・を煎じて混ぜるみたいなんだけどね・・・・

うげ・・・・あんなの口に入れてたのかよ・・・・

「賢者様ならできるのではないですか?私達と同じく調合・調薬のスキルをお持ちのようですし、採取のスキルもあるようですので、薬草も自力で何とかできるのでは?」

「ただ、賢者がこのままこの秘薬を作成するのは難しい。私達は薬師。賢者の他のスキルを使えばできないことも無いだろうけど。どちらかと言えば他のスキルを使えばできそう。」

・・・・うーん、そういえば鑑定で饅頭の成分が分からなかったんだよね。

「なあ、鑑定でこの饅頭の成分が分からなかったんだけど?」

「あ、それはですね・・・・鑑定で分からないように魔術で隠蔽してるからですね。」

「どうしてそんな事を?」

「これを食せば確実に子を授かることができる。そんな秘薬が普通に手に入ればどうなるか想像してほしい。」

・・・・いや、色々恐ろしすぎて逆に想像できない・・・・

「なので秘匿してるのですよ、賢者様。」

「確かにとんでもない秘薬だよね。これを使えば望まない妊娠もあるんじゃないの?」

「男が女を騙して食べさせて行為に及べばそうなる。だから普通に販売はしない。」

「姉の言う通りなんです。滅多に人には使わせてないのです。ご存知かと思いますが、エルフは長寿です。そのせいか中々妊娠できないのです。そのためにこの秘薬が作られました。」

「やっぱり子供が出来にくいの?」

「はい。母が言うには1000年毎日行為に及んでも妊娠しないのだとか。」

「げ!で、この饅頭なら即妊娠?」

「そうなのです。母のように閉経してしまっていても、再び妊娠できる体になります。」

・・・・すげーとんでもない薬だ・・・・?という事は・・・・

「あ、あの、念のために確認しますが、おっさん長ともハッスルしちゃったよね?」

「した。そして母には4人目が授かった。」

ぎゃーマジですか・・・・

「あ、勿論昨晩お情けをお与え下さった方全員妊娠いたしましたわ。」

一晩で妊娠って早過ぎるでしょいくらなんでも?

「因みにこの秘薬量産できないから。」

「なんで?」

「薬草が滅多に手に入らないから。」

・・・・そういうオチか。

「賢者様、これを人間の世界で販売はしないほうが良いと思います。」

「なんで?」

「過去にこの秘薬をめぐり戦争が起きたほどです。それに人間の価値で言うとこの秘薬の値段は恐らく金貨数千枚、もしくは一万枚ほどかと思われますので。」

・・・・うーん、日本じゃ数千万円から一億円の価値って事か・・・・。

金持ってても不妊に悩んでる夫婦ならきっと買うよ、その値段でも?

(勘違いしていますが、数十億円から数百億円の価値です。セアリアス帝国とエルフの金銭の価値の違いに気が付いていない・・・・)


この後、2人から色んな秘薬を貰っちゃったよ。

それぞれ再現は難しそうだけど、複製とかできないもんかな?

帰ったら色々スキルを試してみよう。

そう考えたおっさんだったよ。

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