第270話 エルフの長

・・・・しかしどうなってんだこれ?

見た目は確かに普通にどこにでもある?“木”なんだけどね・・・・

この生えてる木そのものを住居にしてる感じなんだけど、確かに入り口はドアとかあったりするんだけどね。

せいぜい大木だなあと思うぐらいの木なんだけど、中は・・・・広い。

おかしい・・・・見た目直径5メートルほど?だけど、中はどう見ても40人が一度に布団を引いて寝る事ができるスペースが余裕であるんだよ。

空間魔法か何か?

それに結界も気になる。

案内がなければ絶対にたどり着けなかったよ、こんなの。

で、聞こうと思ったらエルフの2人の姿がいつの間にかなくなってるし。


そして、女性陣は・・・・我が家のごとく振舞ってるよ。

寛ぐにしても限度があるんじゃ?と思っても子育ては待ったなしだからね。


因みにここに大人の男性はおっさん1人。

家族以外の男は護衛と・・・このメンバーに護衛が必要だったかは疑問だけど・・・・

と、飛行船を操縦してくれてた操縦士数名。

男性陣は別の部屋にいてもらってるんだよ。

部屋というか隣の木?


それでここにはおっさんの妻と子供と乳母がいるんだよね。


「なんだかすごく魔術を感じるわ!こんなの初めて。だんなさまは何か感じない?」

風魔術の使い手であるウェンディ、流石に何か感じてるみたいで。

「おお?やっぱり何か感じる?何だか空間がおかしい。何でこんなに中が広いんだろうね?」

「あら?だんなさまもお感じになられましたか?私は回復魔法ぐらいしか使えませんが、ここの空間に満ちている魔術は感じる事ができるのでございます。」

「アルフォンシーナも感じるかい?まあ悪い感じじゃないからいいけど、どうなってるんだろうね?」

「色々な場所へと旅をしてまいりましたこの身でございますが、こんな感じは初めてでございます。ひょっとしたら精霊でしょうか?」

「ああ、ファートとサージュはよくわからないけど精霊使いみたいだからね、エルフ全体が精霊を使えるのかもしれないね。」

そんな事を話してたんだけどね。暫くしたらいなくなってた2人が戻ってきてね。

「今から長に会ってもらう。連れてきた。」

?そう言えばここの事何にも聞いてなかった。長って何だ?

「あ!そういえばダーリンにここの事何も話してなかったわね!忘れてたわ!ここは長が治める里。で、長が会ってみたいというから連れてきたわ。」

「お?そうか?何か忘れてる気がするけど、まあいいや。今から会うの?」


うーん、確か2人って称号にすごく気になるのがあったような・・・・

確かエルフ女王とか精霊女王とか。

何だろう?ここの常識はおっさんの知らない常識なんかいな?

そう思っていると、1人の女性が現れたよ。

めちゃくちゃ美人なんだけど・・・・顔から判断する年齢が分からない・・・・

いや、かなりお年を召した感じなんだよ。

恐らくファートとサージュより上。そして見た目の年齢は・・・・見た目と言うか雰囲気?たぶん人間でいう所の60代なんだろうけど・・・・よく言う美魔女?

顔に皴がないんだよね・・・不自然なほどに。

このせいで年齢不詳な感じなんだよ。

そして、この長?が早速挨拶してくれてね。

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