第209話 詰めが甘いウェンディ

「よかったわね、ニーナ。えっと・・・そちらの女性は・・・・?あら?ひょっとしてウェンディじゃないかしら?そうよね?」

「あ・・・エルヴィーラさん?こんな所で会うなんて、いつぞやぶりかな?パーティ解散して以来?」

「2人は面識あるの?」

そうおっさんが聞くと

「パーティ組んで冒険してたんだよ!ただ、二年ほど前に解散してね。それ以来私はソロでやってたんだよ。」

「ウェンディ?もしかして、ウェンディ・ターラント?」

メーネアちゃんが珍しく興奮している!?声が・・・・大きいよ!

「そうですが・・・・って、メーネアさま?えっ?え?本当にメーネアさま?」

「そうよ、ウェンディ。心配かけてしまいましたね。」

「メ・・メーネアさま!探したんですよ!突然行方が分からなくなって、国もめちゃくちゃになるし、本当に今まで無事だったんですか?」

「ええ、シラカワさまに救っていただきました。今はシラカワさまの妻なんですよ。ウェンディもここにいるという事は、シラカワさまに気に入られたんですね。よかった・・・・。なかなかシラカワさま、新たな妻を得ようとしてなかったの。でもニーナとウェンディをここで見かけたので、安心しましたわ。」


「メーネアさま?ひょっとしてこんなや・・・この方と結婚されたのですか?」

「結婚も何も、もう子供も生まれたのよ!」

「えっ!それは・・・メーネアさまにお子様が・・・?し・・・シラカワさまとの間にできたのですか?」

「勿論よ?他の誰とするのかしら?ウェンディも沢山シラカワさまに愛してもらってね。」

「そ・・それは・・・・約束できかねます。」

「それは勿体ないですね・・・今この領地でシラカワさまに一夜きりでもよいから結ばれたいと思っている女性は数えきれないほどいるのよ?それなのに・・・・」

「でも、まだ知りあったの今日なんだよ!いきなり結婚とか考えられないわ!」

「まあ・・・そのお話は後でしましょう!ウェンディ?こちらへどうぞ。ご一緒しましょうね。」

「メーネアさまとご一緒できるなんて・・感激です!」

さり気なく家族風呂に連れてったね。

そして、ちょっと間をおいて、おっさんと香苗ちゃんが後に続いていくと、おっさんが来るとは思わなかったのか、ウェンディが

「キャー!何であんたがここに来るのよ!けだもの!」

「だって、ここ家族で入る風呂。」

「えっ?女性用じゃないの?そんな!」

ウェンディ・ターラント、まだまだ詰めが甘いね・・・・

そして、そんなけだものの妻になるのだよ、君は・・・・。

約束だしね。いいよね?


この後、ウェンディとメーネアとエルヴィーラは長い事語ってたよ。


眼福眼福・・・・

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