第190話 新たな男爵家の誕生?

あ、目の前のおじさんが皇帝と公爵って事に気が付いたのか、農夫が固まってる・・・・

あーそういえばおっさんこの農夫の名前聞いてなかったな。まあいいか。

こうして一連の出来事は、国に任せる事にしたんだよ。


一攫千金って大変だなあ。

おーそうそう、この館の周りには温泉湧いてるし、金鉱のあたりも掘り進めたら温泉湧くのかな?

金って地球じゃマグマに含まれたりしてて、これが長い年月をかけて地表に押し出されて表面の部分が出てきてるのが金を含め貴重な金属だっけね。

なので、きっと掘れば温泉もわくな!

ただ、今回は山奥なんだよね・・・・


あーでも、これから金鉱山として発展するなら、温泉があると便利かな?

ちょっと考えておこう。

そういえば、あの山の沢には川もあるって聞いてるんだけど、砂金が取れたりするんだろうか・・・・

沢に川って・・・・雨が降ると川になるって事?

それとも支流をたどれば大きな川があるんだろうか・・・・

まあ、元を正せば沢も川の一種なんだけどね・・・・


・・・・

・・・

・・


皇帝をはじめとした調査団が、シラカワ領の金鉱調査を行い、相当量の金が埋蔵されているという調査結果が出てね。

ここも噂を聞き付けた人々が押しかけてきてね。いやいや、今掘ってもあんたらの物にはならんよ?

後周りの山も掘れば金が出てきそうだけど、なかなか収拾がつかなくなりそうなので、暫くは山への立ち入りは許可制にしたよ。

君達、フェンリルがいたらここには生きて入ってこれなかったの覚えてるのかい?

しかもここはおっさんの領地。

一攫千金を夢見るのはわかるけど・・・・


この辺りもね、ジスラン君と相談して、きちんと人選して調査はする事にしてね。

まあ、兎に角最初の?金鉱がちゃんと採掘できるようになってからかな。

で、おっさん、鉱夫の環境を整え、農夫の男爵の叙爵を行い、立派な屋敷を建ててあげたよ。

そしてね、おっさんの所に来ているどこかの男爵の娘さん・・・・同じ男爵になる予定の所に嫁ぐのならいいよね?

おっさんの側室にって考えてたのかもしれないけど、殆ど無理って気付いてるだろうし。

それに、おっさんの所で男爵になった人の所なら、新たな男爵になった人物経由でおっさんとの繋がりを確保できるから、欲張らなければむしろ良い条件だと思うんだよね。


一度双方に会ってもらってね。

どうも農夫君は一目惚れしちゃったみたいでね。

それとこの娘さんも頭の回転は良さそうで、どうも咄嗟の判断で実家への利益等々を判断したんだろうね。

このままおっさんの所にいてもどうも脈はなさそうだし、男爵に嫁ぐのなら良い話だし、それと・・・・どうも農夫君に興味が出たみたいでね。

父に相談しますって事になってね・・・・

で、翌日には男爵がすっ飛んできてね。

ジスラン君と娘さんが説明してね。

で、最後は男爵の叙爵予定の農夫君と引き合わせ・・・・今は農夫と男爵だけど、近いうちに同じ身分になるから、もう同等の扱いでね。

しかも婿経由でおっさん繋がりが強化されるって事で、おっさんが思ってたより喜んでたよ。

いやーいい事したよ。


おっさん、気まぐれでこんな事しちゃったけど、後々この農夫君がシラカワ領の発展に大きく関わって、無くてはならない人材になるなんて考えてもいなかったよ。

ただ、金鉱の管理を、じゃあ知識もあるし、最初に発見した人にやってもらおうかって軽い気持ちだったんだけどね。

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