第171話 おっさん、工場の問題を見つける

おっさんは工房に3人を連れてったんだよ。


工房は機織り機がすでにフル稼働でね、しかもまだまだ布地が不足してるから、これから機織り機を増設する予定なんだよね。

思ったより服の売れ行きが好調で、もう嬉しい悲鳴だね。

今は糸もおっさんが購入してるんだけど、綿の栽培を領内でする事にしてね、畑のかなりの部分に綿を植えてるんだよ。

約半年で収穫できたから、これを綿繰り機で綿から種を取ってね、綿弓で・・・弓の弦で綿を打つんだよね・・・・綿を打ち、繊維をほぐして、紡車で綿を紡いで糸にする。

そして、この後は、薬品なんてないからね、大きな窯でひたすら煮る事にしたんだよね。

で、まあこの辺りはこの異世界にも綿の不純物や脂を取り除く技術があるみたいだし、後は何か混ぜるらしいんだけどね、この辺りは職人さんに任せて、手配もオリアーナがしてくれてるから任せてね。

そして乾燥させた後今度は染料。

これも窯に煮沸した、染料を用意し、綿を入れてしばらく煮るらしい。

この辺りはよくわからないけど、何かの植物の茎やら果実やら使うみたいでね、このノウハウは職人さんが知ってるから、こちらではオリアーナが原料を手配してくれたよ。意外と安いらしくてね。

肝心な職人さんは、やはり徒弟制度で師事して、人が多くて独立できなかった人達でね。

布の製造を一通りできる人が今おっさんの領地にはかなりいるんだよね。

で、得手不得手もあるみたいで、しかも大量に作るから完全に分業制にしてね。

でも、技術は使わないと忘れるから、定期的に一通り作ってもらって、新たな布地の開発につなげる予定なんだよね。

そして、おっさんの所でも、一から人材を育てるようにしたいと考えて、その準備もしてるんだよ。

出来上がった糸は糸紡ぎ機で糸にして、出来上がった糸を機織り機で布にして、出来上がった布を裁断、縫製して出来上がりて流れかな?

実際おっさんは素人だからね、ほとんどを職人さんたちに任せてね。

おっさんがしたのは、設備の提供・・・意外と電力を使わないのが売ってるんだよ。全部そろえられたよ。

この道具もね、異世界のはどうも使いにくいみたいで、こういう道具を作る職人さんも何人か来てるから、試しに全部ばらしてもらって、一から組んでもらって、現地の木材で一から作ってもらう事にしたんだよね。

壊れるだろうから、直さないといけないけど、現地で製造修理ができればおっさんがいなくなっても残された人は困ら無いようにと思ってね。


綿の畑、綿の製糸工場、機織り、裁断、縫製・・・・もうデカい工場になっちゃったよ。

土地は無尽蔵にあるから気にならないけどね。

今は製品の元はおっさんが異世界売買で手に入れた服、下着で、実際直接も販売してるんだけどね、服はまあ何とか実用的になったけど、下着はまだ駄目でね。

これから糸の質、布の質を向上させれば・・・・ニット編みとかで布の伸びしろを確保できれば、下着もできるんじゃないかな、なんて思ってるんだけどね。


おっさんが3人に説明しながら工場を見学してると、何やら問題があったみたいで。

どうやら機織り機でトラブルがあったのか、女性の職場なんだけどね・・・・女性同士が言い合ってる。

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