シラカワ領
第119話 日本への通信
おっさん、久しぶりに日本に連絡をしてみたよ。
もう、妻も娘も息子・・・・は、まだ1歳だから、分からないだろうけど・・・・やっぱり父親がいなくなると寂しい。
で、メールがかろうじてできてたのがそれも途絶えた。
もうどうしようもない不安の日々。
おっさんが生きていると信じて毎日祈ってくれてたんだって。おっさん感激だよ。
そう、でもね、何故か異世界売買の中の送金はできたんだよね。
だから、電報みたいに
トラブルハッセイメールデキナイガイキテル
と送ったんだよね。
まあ、今回の事があるまで返信見れなかったから気が付いてくれるのか疑問だったけど、流石妻は違うよ!!ちゃんと気が付いてくれてね。
受信したメールで報告来てたよ。
あんまり多くても困るんだけど、そこはちゃんと弁えてるのか、一日1通だけ送ってくれてたんだよね。
あー帰りたいよ・・・・・
これからここでじっくりと帰る方法模索していこう。
で、おっさん、早速メール送ったよ。
で、100文字以上送れるんだけどね、沢山送ろうとすると、疲れちゃうのよ。
何で疲れるのかな、と思ったら、どうも精神力使うみたいで、もしかしたら魔石とかで代用できるのでは?とも思ったけど、まあ、試すのは落ち着いてからかなあ。
うーん、でもね、以前と違って、送ろうと思えば100文字以上を送れる事で、これは大きな違いだとおっさん気が付いちゃったよ。
だってね、以前より日本への送信容量が増えてるから、これはつまり日本への入り口?出口?が広いのか、広がってるのか、兎に角広がってるって事だからね。
そうそう、いつの間にやら息子は既に歩いてたよ。
動画送ってくれてて、見ちゃったよ。おっさん泣いちゃったよ。
”見てみてこうちゃん!歩いたよ!”
ってね。
息子も”アブー”とか”あうあう”とか言ってるのよ。たまに”パッパッ”って言ってるしね。
・・・・
・・・
・・
・
”二ホン”との通信の検証は、おっさんの身の周りが落ち着いてから本格的にする事にして、先ずは住む場所の快適度をアップしなくては!
早速、風車を設置したよ。
以前購入したクレーンを再び起動してね。
ディーゼル売ってないから、バイオ燃料なら扱ってるみたいだからちょっと買ってみてね、使ってるけど今の所順調に動いてるんだよね。
で、おっさん、設置終わってから思ったんだよ。
これ、カトリーンとかに手伝ってもらえばよかったんじゃ?
もうおっさん頭が風車の設置にしか向いてないから気が付かなかったんだよね。
風車の電力で、電気が使えるようになって今度は水力。
店のある場所よりもね、川の規模が大きいから複数設置しても問題なさそうなんだよね。
トラブルがあった時の為に取り敢えず2つ設置したよ。
ただね、ゴミとか土砂とか魚の対策があるから水力って面倒なんだよね、メンテナンスも。
まあ、この辺はおいおい考えよう。
そうそう、トイレも大事だよね。おっさんの所のトイレもスライム導入したけど、どうなってるんだろうね。浄化槽でも購入しようとも考えたけど、現地の物が使えるならそうしたほうが良いかな、とも思ったから今回は導入しなかったよ。
・・・・
・・・
・・
・
そして今、おっさんは皇帝の前にいるんだよね。
何か呼び出されてね。
いや、ゲートで伝言よこすのやめてほしいよ。
気が付いたらいきなり皇帝の側近がいたんだもん。
「辺境伯、陛下がお呼びです。」
またかよ!いったい何度呼ぶんだ!
しゃーないから渋々出かけたよ、ゲートで。
で、皇帝に会ったらね、いきなり
「喜べシラカワ!正式にエルヴィーラとの婚姻が認められた!」
・・・・あんなけ言っといて、まだ認められてなかったのかよ。
つーか誰が認めてなかったんだ?
「色々あるからしゃーねーだろ!皇帝ともなると、何かを特別に贔屓にすると何かと問題あるんだよ!」
さいですか。おっさんも贔屓されてるとでも思ってたのか?
おっさんの場合、ちゃんと皇帝に”対価”を払ってるし、払ってるし!払ってる以上の事もやってる気がするけど、そう、ちゃんと払ってるんだよ!しつこいようだけど。
この際色々なのをひっくるめてパーティをするから、期待するようにと言われたよ。
何を期待するんだ?もう妻が増えるような事態は避けたいよ?
そりゃ、美女に囲まれてよろしくするのは好きなんだけどさ、こう、沢山いるとね、ありがたみが減るんだよね。
「あなた!やっと臣下に私とあなたの事を認めてもらえましたわ!早く一緒に暮らしたいですわ!」
あ、冒険中は一緒でよかったんだけど、流石はこんなんでも皇族、ちゃんとしとかないと後が大変らしいよ。
あ、トイレに行きたい。ちょっと行ってくるか!早く機能モリモリの便座でおしりをきれいにしたいなあ。
おしりの穴とかね、やっぱり拭き漏れがあったりするんだよね、
日本の文明に慣れちゃってるとどうしても気になるのよね。
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