４５歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

第102話 おっさん襲われる

「伯爵さま、おやめください。」

おっさん、表示プレートと思ったら、スマホの方に表示が出てしまってたから、あ、さっき出したっけな。

ポケットから出そうとしたら、いきなり何かが飛んできてね。

反射的に剣を抜いてその何かを受け止めたよ。

気が付いたら2人がスマホを切りつけようとおっさんを襲ってきててね。

で、護衛の冒険者たちも気が付いて、すぐさま駆けつけてきたんだけどね、あっという間に戦闘不能になってしまってて、もちろん怪我はしてないんだけど、レベルが違うというか。

！！この2人、常人じゃないのか？

気が付いたらおっさん、2人を相手に2ホンの剣で、2人同時にやりあってたよ。

もうね、考えるより先に手が出てるというか。

きっと剣術のスキルが発動してるんだろうな。それと身体強化も。

おっさん、ドラゴンでさえも簡単に切り伏せてしまってたんだけど、この2人恐ろしく強くてね。

しかもおっさんよく考えてたら、救出作戦が終わってから今まで、新たなスキル奪ってたのに確認もしてなくて。

で、おっさん、スキルはレベルがあるってのも聞いてたし、剣術みたいな冒険者で前衛なら殆どの人が持っているであろうスキルだから、恐らくインダルチャンス王国で奪ったスキルって、騎士から奪ったのも多かったはずだから、かなりの確率で剣術のスキル持ちだったはずで、それを重ねがけしたおっさんの剣術スキルは、おそらくレベル10をはるかに超えてるはずなんだよね。

なのに、2人ともおっさんと同等のレベルの攻撃をしてくるんだよ。

ただ、おっさんは2人同時に相手してるから対等な強さになってるけど、1対1ならおっさんが勝てるはず。

それでも、2人の攻撃を防ぐので手一杯なおっさん。ちょっと焦ってきて、さて魔術でも使おうかってなった時にね、聞こえてきたのよ。

「2人とも何をしているのです！すぐに剣を収めなさい！」

そういった途端、2人は剣を収めて、アルフォンシーナさんの元に駆け寄ったんだよね。

そして、何やら話してるんだよ。

この間におっさん、回復魔術で倒れた護衛の冒険者たちを回復したよ。

そうしたら、アルフォンシーナさんが

「伯爵さま、申し訳ございません。謝って許される事柄ではありませんが、どうかこの首でお納めくださいませんか！あの2人は未来ある若者。どうか2人をお許しになって、私の命で償いをさせて下さいませ！」

ああ、なんか、美女がおっさんの足元にすがって涙してるよ。

「あーえっと、落ち着いて？アルフォンシーナさん。どうやらおっさん、2人に知らないうちに失礼な振る舞いをしてしまったみたいでね。気にしてないのでどうか起き上がって下さい。」

「ほ、本当に申し訳ございません！」

おっさん気にしてないよ？本当だよ？

そいえば、今思い出したよ。この4人、どこかで見たと思ってたら、そうだ、以前教会の前を歩いてたらトラブルにあってた少年2人と、その後トラブルの元の2人と揉めてた2人だな。

おっさん、色々思う所があったから、4人を呼んで、もう一度話をする事にしたよ。