第87話 生き残りの召喚者

「月女!月女!」


「お姉さま!どうやってここに?」


「それは後です。どうして裸なのですか?よもや・・・・」


「お姉さま、私は処女です。お姉さまが強いのはあの者達も重々把握しておりますから、その辺は大大丈夫なのですが、私を裸にしてはいけないとは言われてないからな、と言って、このような事に。」


「そ、そうですか。純潔が保たれたのがせめてもの救いですね。立てますか?」


「お姉さま、この首輪のせいでここから移動する事ができません。この部屋にいる全員がそうです。ただ、残念な事に、私と紅渚べにな以外は・・・・」




・・・・あ、あれ絶対日本人だよな?


あー何となく察したよ。


この、十六夜の言っていた?2人の・・・妹と少女?以外の3人は恐らくおっさんと一緒に召喚された女性で、おそらく、未目麗しいから慰み者として生かされてたんだな、きっと。


1人抜きんでた美人と、後の2人はそこそこってやつか・・・・まだ高校生ぐらい?2人って。もう1人は30代半ば?ちょっと大人のエロスを感じるよ。


「あなた方は日本人?」




おっさんがそう言った所、はっとしたのかこの美女がおっさんを見て、


「そう言うあなたは誰?あなたも私達を犯しに来たの?」




いやいいや、しませんよ?というか、顔つきが死んでないのがこの人だけだな。後の2人は・・・あかん、あかんやつや。なんかブツクサ言ってる。


あまりの惨状に、気がおかしくなってしまった?


「あ、おっさんなあ、たぶんあなたたちと同じ召喚されちゃった日本人だよ。白河 小次郎っていうんだけど。」


「私は・・・・大塚 千秋です。この子たちは・・・・耐えられなかったみたい。まだ若いしね。」


「その、ごめん。助けられなくて。」


「仕方ないわ。私はここに来る前から経験してたからいいけれど、この子たちは初めてだったのよ・・・・」


「その・・・ごめん・・・・で、こんな事聞くのもなんだけど、他には生き残っていない?確か20人はいたんだけど。」


「・・・・みんな目の前で殺されてたわ。首をね・・・・そして、私たちにこう言うの。”こんなになりたくなければ俺たちに股を開け”って。」


どうやら、男たちは全員助からなかったらしい。女性ももっといたはずなんだけど、残念ながら姿がよろしくないと判断されちゃった人達は、男たち共々殺されてしまったらしい。


なんていう鬼畜だ。


「えっと、やっぱりその首輪、外れないんだよね?」


「ええ・隷属の首輪って言ってたわ。触るだけで激痛が走るのよ。」


うーん、どうすっかな・・・・


そうだ、おっさん奴隷商ってスキルがあるんだから、この首輪解除できるんじゃない?


「ちょっと待ってて。その、裸のままってのが申し訳ないんだけど。」


「気にしないわ。今更だしね。」


この人も精神が崩壊する一歩手前だな、きっと。おそらく自分がしっかりしてないとこの2人が死んでしまうと思って、何とか気持ちを保ってたんだろうな。


「もう少し待っててな。」


スキルを念じてみるか・・・・お、何かいける?首輪が光り始めたよ。


えー触るか・・・・お、小さい表示が出てるぞ。どれどれ・・・・




メニュー


1 首輪の開放


2 所有者の変更


3 隷属の認証




小さいけど、何とか読めるな。うーん、1かな。1触るのかな?




解放します。よろしいですか?


はい  いいえ


はい、で。




カチッ!




解放されました。取り外して下さい。




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