第47話 おっさんの剣が・・・・

さて、おっさんが普段扱っている女性向けのアイテムも一通り献上した後、よりにもよってコノワガママフレンドリー陛下、おっさんの腰につけてる剣を見せろって言ってきたよ。


つーか装備そのままなんだよな。


何かあっても防げれる自信の表れ?


「おい、その剣、何処で手に入れた?なんかすげー魔力を感じるんだが?」


「あーえー秘密です。」


「何でだ!教えてくれてもいーじゃねーか、俺とお前の仲じゃねーか!」



・・・・いやいや、ちょっと前に初めて会ったばっかなんだけど。


「そうは言っても商人にとって商品の入手先はそう滅多に教えられるものではないんだけどな。」


「うーじゃあ聞くけど、それはまた仕入れられるものなのか?」


「同じのは無理だけど、似たのなら可能だと思うけど。」


「じゃあくれ、いまくれ、すぐにくれ!」


「ぐは!これは護身用の剣だからこれがないと道中どうするんだよ!」


「別の剣を使うがよい!」


何威張ってるんだよ?



「おーすげー力を感じるぞ!どれどれ、とりゃー!」


ずどーーーーーーーん!


キャー うわー なんだこりゃー etc


おいおい、何考えてるんだよ、壁が吹き飛んだぞ、っていうかあの剣あんな威力あったんな。


「すげー!気に入ったぞ、おっさん。素晴らしい!」



あーまた作り直すか。鍛冶は暑くて汗だくになるからあんまりしたくないんだよな・・・・。


・・・・

・・・

・・


疲れた・・・・何かあの皇帝めっちゃフレンドリーなのはいいけど、大丈夫なんかいな、この国。剣のせいもあってメーネアちゃんの事を忘れ去ったのか突っ込まれなかったけど、月に一度は会いに来いっていうし、何故か献上品に対する感謝のしるしとして準男爵の爵位をもらってしまったし。


まあこの爵位、準男爵は別に領地もなく名前だけだからあんまり気にするなって事だったけど、おっさん貴族かよ。


そう言えば、この帝都は鍛冶や道具の作成が盛んらしく、凄腕の鍛冶職人を教えてもらっちゃったよ。


ついでにそこで同じような剣を作っちゃったよ、おっさん。帰りに持ってないと不安だしね。


で、工房を使わせてくれた鍛冶場の職人、おっさんの剣を見て驚いてたな?4属性の魔術って珍しいんかいな?


この後おっさん達はロニーさんの用事が終わるまで観光をして、帰路についたんだよな。


しかし、帰り際にあの皇帝、おっさんに自分の娘を押し付けようとしてきたよ。どうも行き遅れてしまった娘がいるらしく、行き遅れが好きなおっさんならちょうどいいだろうってな。


会う前に断っておいたよ。あんまりしつこかったので次に会う時にしてくれって。


はー、絶対次会ったら押し付けてくるぞ。

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