第42話 スマホのメール

「取り合えず落ち着く拠点も手に入れたんだけど、2人はこれからどうする?」


「わたくしは旦那さまさえ迷惑でなければずっとご一緒したいですわ。特にしたい事とかは今まで考えてなかったので、具体的にと言われてもわからないのが正直なところですけれど。」


「メーネアちゃんは兎に角脱出するので精一杯だったからこれからの事はわからないんだな。時間はあるかわからないけど、一緒に考えていこう!」


「はい、ありがとうございます!あ、あと、旦那さまにはわたくしを娶っていただきたいですわ。」


「それはおっさんがしたい事?であってメーネアちゃんがしたい事じゃないよね。」


「では、わたくしと結ばれていただきたいですわ!これが今わたくしがしたい事ですわ!そして、沢山子供をもうけたいですわ!では、早速旦那さま、子作りをいたしましょう!」


「メーネアちゃんぶっとびすぎ。香苗ちゃんはどうする?」


「早く日本に帰りたいです・・・・」


「うん、それはわかるんだけどね、ただ、戻るのに時間がかかるかもしれないよね?それまでの間何したいか考えてほしいんだけど?」


「私・・・・判りません・・・・白河さんに委ねます・・・・あ、あの、私も娶るんですか?」


「えっ!香苗ちゃんもなの!」


「えっと、よくわかりません・・・・白河さんって既婚者ですよね?子供もいますよね?」


「あれ?おっさん言ってなかったっけ?妻もいるし、子供は2人いるよ。」


「やっぱりいらしてたのですね!ぜひお会いしたいですわ!では、わたくしは第二夫人という事になるのでしょうか?」


「ならないからね、メーネアちゃん?ちなみに日本では重婚は禁止、重犯罪だから!」


「ここは日本ではないので、問題ないですわ、重婚なんて。」


「おっさんには関係あるの!香苗ちゃんにも!」


「え、えと・・・・もし戻れないなら、白河さんが旦那様になってもらってもいいかな?」


「何でそうなるの?」


・・・・

・・・

・・


夜になったので、異世界売買でお肉や野菜や米や他にも食材や調味料を購入。香苗ちゃんが作ってくれたんさ。


後は発電機も買って、炊飯器も買ったからご飯も炊いてね。


ガス式の発電機。金貨10枚したのを2つ購入。


今後は発電をどうするか考えて、色々電化製品を買いそろえたいな。


ご飯を食べ終わったので、おっさん試したい事があるので香苗ちゃんにスマホを取り出してもらい2人で試してみる事に。


香苗ちゃんは・・・・変化なしだったんだけど、おっさんのは・・・・なんと、●ーグルが使えたんだよ!流石!


召喚やら異世界売買とかあるんだから何らかの繋がりがあるんじゃないかとは思ったんだけどね!


尤も今までも宿で試してみたけど、反応なかったんだよね。


お、記事が読める・・・何々、大◇と▼中が対決、2K・・・・って関係ないな。


あ、”〇▼電車で集団失踪事件、未だ解決せず”


出てる!




・・・・・・・・誰も戻ってきていないのは事実か。もしかしたらこっちで死んだら戻れるとかも思ったんだけど、駄目っぽいな。


うーん、こっちの情報は・・・・無理か。掲示板とかに書き込みは無理か。情報を引き出せるだけましかな?


?異世界売買に何か出てるな?


送金メニュー?


異世界に送金しますか?


送金できるの?


どれどれ、やはり金貨1枚が10000円か。


えっと、銀行名と支店名、それぞれの番号と口座番号を入力?お、シラカワ コジロウって出てきたぞ!とりあえず百万ほど送ってみるかな?いきなり千万円送って送れてなければショックだし。



お、簡単な言葉入れられるのか?


イセカイニトバサレタケドイキテル スギウラカナエモイキテル


と記載してみるか・・・・


あ、メールって送り返せれるの?


・・・・・・・・・・・・・・・長文は無理か・・・・短文は?


”異世界に送られてしまったけど生きてる。杉浦香苗という人と逃げた。他の人はわからないけど絶望的。金をそちらに100万円送ってみた。届いたら返事くれると助かる。長文は送れない。”



お、やっと送れた。本当に送信したのか疑問だけど・・・・概ね100文字以内か?



お!返事が来た!”本当にこーちゃんなの?生きててよかった!写真は送れる?こっちの写真送るよ!3人でこーちゃん待ってます!”




お、写真キター!


ううう、みんなに会いたい・・・・




・・・・・・・・・・・・・・・駄目か、なかなか送れない。もっとサイズを落として・・・・お、送れたぞ!


次は・・・・香苗ちゃんと2人で撮影して送ってみるか。香苗ちゃんの連絡先を記載しといて。



”こーちゃんだ!生きててよかった!”


”記事で見ました。杉浦さんの所には手紙をすぐに出します。まずは電話をしてみます”



”こんなにお金送金してくれて助かるけれど大丈夫なの?こーちゃん。こちらはこーちゃんが戻ってくる日を願って祈っています。”


・・・・

・・・

・・


”あちらの家族の方とメールアドレス交換して早速写真を転送しました。電話がかかってきて泣いてました。他に連絡手段はないですか?”


うーん、驚きだ!何で今まで繋がらなかったのがここにきて急に繋がるんだろう?


戻る糸口が見つかればいいんだけど!



しかし、おっさん達の思いとは裏腹に、ひと月経っても現状の変化はなかった。つまり、日本に戻る方法の手がかりすら見つからなかったのである。


予想してたけど、おっさんへこんじゃうよ。まあ、この間に色々したんだけどね。

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